研究分担者 |
秋山 邦裕 鹿児島大学, 農学部, 教授 (20167852)
田代 正一 鹿児島大学, 農学部, 教授 (90231406)
山本 直之 宮崎大学, 農学部, 教授 (10363574)
金岡 正樹 農業・食品産業技術総合研究機構, 水田作研究領域, 上席研究員 (50355260)
李 哉ヒョン 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (60292786)
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研究概要 |
年度当初,研究会を開催し,全体構想の確認と各自の分担課題について検討を行った.「限界地農業論」覆す主体的要因としての大規模畑作法人経営,農協の戦略的マーケティング,客体的要因としての人的資源開発,地域社会資本開発,地域開発政策に注目しつつ,展開している種々の作目毎に詳細な調査研究を行った. 南九州の企業畑作経営は,経営者能力の高い経営者が,契約生産を中心とした生産販売方式により,借地と雇用拡大による経営耕地面積の大規模化と集出荷や加工事業など川下への垂直的多角化を図り,独自の販売ルートを確立し短期間での発展を成し遂げている.畑作農業の成長に寄与する取り組み事例として,有機農産物のオープンマーケットに関する調査をイタリアに於いて実施した。 限界地作物と言われるそばについて,鹿児島県内の産地である鹿屋市,日置市,志布志町において調査を実施した。 そば作については,水田裏作タイプ,自給畑作タイプ,畑輪作タイプがあり,いずれのタイプも個別の経営面積は小さいが,数が多いので,市町村単位では数百haになっている。長年,栽培面積は減少傾向にあったが,昨年の戸別所得補償の影響で作付が増加していることを明らかにした。 畑作法人経営の展開上,ネックになりがちな人材確保と育成に関する調査を行った.雇用された労働者の職務満足分析を行い,労働環境の整備,動機付け,裁量権の付与などが重要であることを明らかにした. 畑作物のマーケティングでは茶,さつまいも,切り花,そばなどを対象として,またその加工品である焼酎や総菜を対象とした個別品目研究を行った.沖縄県内の農協、OAS航空の文献・資料の分析等によって、沖縄県におけるキク生産・出荷の展開過程を明らかにした。マーケティング活動を十分に展開するための条件としての産地の再編生産者意識の向上,プロモーションの方法などの諸問題を解明した. 畑作農業に欠かせない畜産においては,鹿児島県下において生産性が高く、安定した収益を確保している養豚(黒豚専門一貫)経営の調査を実施するとともに,サトウキビの導入意向調査を実施した.
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