研究課題/領域番号 |
22380139
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研究機関 | (財)電力中央研究所 |
研究代表者 |
吉原 利一 (財)電力中央研究所, 環境科学研究所, 上席研究員 (60371506)
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研究分担者 |
後藤 文之 (財)電力中央研究所, 環境科学研究所, 主任研究員 (20371510)
庄子 和博 (財)電力中央研究所, 環境科学研究所, 主任研究員 (10371527)
植本 弘明 (財)電力中央研究所, 環境科学研究所, 上席研究員 (50371505)
橋田 慎之介 (財)電力中央研究所, 環境科学研究所, 主任研究員 (60516649)
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キーワード | GHG / ロックウール耕 / 自動測定 / ミクロフローラ |
研究概要 |
1.センサーを用いたGHG測定方法の適用と従来法による測定 昨年度に引き続き、栽培に伴って発生するGHG(CO2,CH4,N20)を簡便に精度良く自動で定量できるような測定方法の開発を、NTT東日本(株)の協力を得て進めた。しかし、測定作業全体の効率化が不十分なことからさらに改良を進める必要があると考えられた。 2.GHG発生に関する実測値の追試、および経年資材使用による発生量の把握 昨年度と同様にトマトのロックウール耕と土耕の2種の栽培方法(土耕は加熱殺菌土壌を使用)において発生する、GHGを測定した(H23年9月~H24年2月、空調温室使用)。その結果、GHGの発生量は土耕の方がロックウール耕に比べて大きいことや、いずれにおいても栽培に伴う発生量の変化などを確認した。さらに今年度は昨年度使用した経年資材を用いた試験区と、新規に調整した試験区間でのGHG発生量の比較を行ったところ、明らかに経年資材を用いた試験区においてGHG発生量が増大することを見いだした。これは残留した窒素源肥料の影響によるものと考えられた。 3.GHG発生に関わるミクロフローラ定量化・可視化法の確立 GHGの発生に関わるミクロフローラを調べるために、土壌をサンプリングしロックウールからのDNA抽出法を確立すると共に、realtime-PCRによりミクロフローラの定量化、栽培に伴う変化を調べた。その結果、新規資材においても経年資材においても収穫期までには微生物量、菌相ともに差異は認められなくなっており、これらとGHG発生量との間に相関は認められなかった。今後、新たな栽培において、および実栽培現場においてこれらの結果を確認する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
センサーを用いたGHG測定方法の確立において、自動化がうまく進まず所期の予定より開発が遅れているが、他は概ね順調である。
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今後の研究の推進方策 |
センサーを用いたGHG測定方法の確立において、自動化を進め、実用的に測定可能なレベルにする。また、これまでに明らかにした施設園芸におけるGHG発生に関する特性を種々の追試によって確認すると共に、実栽培現場においても同様の傾向が認められるかを明らかにする。
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