研究課題/領域番号 |
22380157
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
志水 泰武 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40243802)
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研究分担者 |
山本 欣郎 岩手大学, 農学部, 教授 (10252123)
平山 晴子 岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 助教 (40635257)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | グレリン / 大腸運動 / 便秘 / 脊髄 / 消化管 / 骨盤神経 / 便秘 / ドーパミン |
研究概要 |
本研究の目的は、中枢神経による消化管運動の制御機構を解明し、ストレスに伴って発生する下痢や便秘のメカニズムを明確にすることである。前年度までに、グレリンが脊髄排便中枢に作用し大腸運動の亢進と糞便排泄を促すこと、脊髄のグレリン感受性神経は視床下部のグレリン感受性神経とは性質が異なることを明らかにした。また、ドーパミンが脊髄に作用してグレリンに匹敵する作用を発揮することも予備的な実験から明らかにした。今年度は、グレリンの作用経路にドーパミンが関与するか明らかにする実験を行い、両者は独立した経路で大腸運動を亢進させることを見出した。パーキンソン病の患者がほぼ例外なく便秘になることが知られているが、グレリン作働性の機序を刺激することによって、これを改善できる可能性が示唆された。脊髄のスライス標本を用いたパッチクランプ法では、グレリンやドーパミンに対して応答する神経が見出された。内向き電流が記録される神経と外向き電流が記録される神経が存在しており、いずれの神経が大腸運動の亢進に寄与するかは今後解明すべき課題である。脊髄のグレリン作働性制御系が正常な排便反射に寄与するか否か検証する実験には、脱感作を活用した。脊髄内にグレリンを投与し亢進した大腸運動が定常レベルに復帰したときに、再びグレリンを投与しても大腸運動は亢進しなかった。この状態を、脊髄におけるグレリン作働性制御系の脱感作とみなした。脱感作させた状態で、大腸内腔圧の上昇(糞塊が貯留した状態を模倣)させたところ、蠕動運動の亢進が認められた。この結果から、正常な排便反射には脊髄のグレリン作働性制御系が関与しないことが示された。今後、どのような状況で機能する仕組みか、詳細な検討をする必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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