研究課題/領域番号 |
22380181
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古屋 成人 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (10211533)
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研究分担者 |
土屋 健一 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (40150510)
高木 正見 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (20175425)
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キーワード | イタドリ / 斑点病菌 / 内生菌 / イタドリマダラキジラミ / PCR / 伝統的生物的防除 / 雑草 / 菌類 |
研究概要 |
欧米諸国で被害が急速に拡大している日本由来の難防除侵入雑草であるイタドリの侵略拡大を、寄生性菌類や植食性昆虫を利用した伝統的生物的防除法により、侵入被害地における在来植物の繁殖を回復させ生物多様性を維持することを目的としている。現在、英国では植食性昆虫であるイタドリマダラキジラミが試験的に野外に導入されているが顕著な抑制効果が認められていない。これを補完するために本研究では寄生性菌類の利用を計画立案している。これまでの研究の成果に基づき、有望な導入素材としてイタドリ斑点病菌Mycosphaerella polygoni-cuspidati並びに斑点病菌に随伴し発病を助長する同属の内生菌であるM.shimabaraensisの活用が考案さることから、今年度では両種寄生性菌類の野外散布後における環境中でのモニタリングに利用するため、菌種特異的DNAの解析に基づいた追跡分子マーカーの開発とその有効性について検討を行った。rDNA-ITS領域の塩基配列の解析により菌種特異的プライマーの設計を行いPCRにより両種菌類を迅速かつ簡便に識別出来る可能性について検討を行った。この菌種特異的プライマーを用いたPCR法により両種菌類がイタドリ葉内で密接な関係にあることが示された。即ち、斑点病菌の感染後に形成される病斑内にM.shimabaraensisが二次的に感染すること並びにM.shimabaraensisが地域特異的に生息していることが推察された。
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