研究課題/領域番号 |
22390005
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
青木 伸 東京理科大学, 薬学部, 教授 (00222472)
|
研究分担者 |
安部 良 東京理科大学, 生命医科学研究所, 教授 (20159453)
中面 哲也 独立行政法人国立がん研究センター, その他部局等, その他 (30343354)
伊藤 雅昭 独立行政法人国立がん研究センター, その他部局等, その他 (40312144)
早瀬 仁則 東京理科大学, 理工学部, 准教授 (70293058)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
キーワード | 血中循環腫瘍細胞 / 光分解反応 / がん診断 / シリコン基板 / 抗体 |
研究概要 |
血液中やリンパ液を循環しているがん細胞を、血中循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cell、以下CTCと略)という。CTCおよびCTC由来の物質を検出することによって、がんを超早期に発見する試みが行われているが、実用的技術は発見されていない。悪性腫瘍は、もともとの原発巣周辺の正常な細胞や組織を破壊するだけでなく、血液やリンパ液にのって離れた臓器へ移行して新たな腫瘍を形成して「転移巣」を形成する。転移する前に腫瘍を切除できれば治癒は可能であるが、診断可能になるには1cmほどの大きさが必要であり、その中には約10億個のがん細胞が含まれているため、すでに他の場所に転移している可能性が高い。一般的に、悪性化が進んだがん細胞ほど転移しやすく、血液中のがん細胞(上記CTC)数も増えていると報告されている。 平成24年度は、前年度までに調製した抗体修飾シリコン基板を用いて、がん細胞の捕捉を行った。具体的には、特定の抗原(Hen Egg Lysozyme (HEL))を発現したモデル細胞(SP2/O-HEL細胞)を作成し、抗体(抗HEL抗体)で修飾したシリコン基板上で捕捉した。その後、流速を上げながら溶液で基板を洗い、SP2/O-HEL細胞がはがれる時の流速から細胞の接着力を測定した。そして、抗体を基板へ固定するために使った光分解性リンカーを、光照射によって切断し、SP2/O-HEL細胞を回収することができた。そして、本手法で回収した細胞を再培養できること、従って回収した細胞が生きていることを証明した。これらの結果は、Langmuir (2012)で発表した。また、この成果を発表したTetrahedron Symposium (2012, Taipei)において、最優秀ポスター賞を獲得した(S. Ariyasu et al.)。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|