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2010 年度 実績報告書

TRAF6に関わるシグナル伝達機構の構造生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22390008
研究機関熊本大学

研究代表者

山縣 ゆり子  熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (40183678)

キーワード蛋白質 / シグナル伝達 / 構造生物学
研究概要

本研究の目的は、生命現象の解明や創薬の標的としても注目されているサイトカインの働きを細胞外レセプターとの結合様式に始まり、細胞内でのシグナルの伝達機構を原子レベルで解明し、生命現象の本質を物理と化学の言葉で理解すること、並び創薬へ応用することである。平成22年度は以下の研究成果を得た。1)サトカインとその細胞受容体の複合体として腫瘍壊死因子TNFα-TNFR2複合体のX線結晶構造解析から、TNFR1とTNFR2の相互作用様式の違いに基づき、両受容体特異的阻害剤設計の可能性を示すとともに細胞内へのシグナル伝達がTNFα-TNFR2複合体の重合を通して行われているという提案を行った。2)細胞内でのシグナル伝達については、TNFレセプターファミリーと自然免疫に関わるToll様レセプターファミリーの両方からのシグナルを伝達する働きをもつTRAF6とその結合タンパク質TIFA複合体のX線結晶構造解析を目指している。昨年度までにそれぞれ、確立した大量調製法を基に、本年度はさらに立体構造的な純度を指標に種々改良を加えた。TIFAについてはHisタグの切断を行い、生体内試料と同一試料を調製、複合体についてはこれまでのpH8より7や9の方が複合体を形成し易いことを見出した。それらの試料を用いた結晶化では、TIFA単独については幾つかの条件で結晶の再現性は得られるようになったが、まだ構造解析可能な大きさになっていないので、Seeding法や回転法により結晶を大きくする工夫している。TRAF6C-TIFA複合体の結晶化については、pH8の条件で微小のタンパク質結晶が得られていたが、再現性のいい条件を見出すことができていないので、現在pH9や7において結晶化スクリーニングを行っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Solution of the Structure of the TNF-TNFR2 complex2010

    • 著者名/発表者名
      Yohei Mukai
    • 雑誌名

      Science Signaling

      巻: 3 ページ: 83-92

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The crystal structure of the green tea polyphenol(-)-epigallocatec hingallate (EGCG)-transthyretin complex reveals a novel binding site distinct from the thyroxine binding site2010

    • 著者名/発表者名
      Masanori Miyata
    • 雑誌名

      Biochemistry

      巻: 49 ページ: 6104-6114

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Structure of Metallo-β-lactamase IND-7 from a Chryseobacterium indologenes Clinical Isolate at 1.65 A Resolution2010

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiro Yamaguchi
    • 雑誌名

      J.Biochem

      巻: 147 ページ: 905-915

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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