研究課題/領域番号 |
22390048
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
久野 高義 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50144564)
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研究分担者 |
馬 艶 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70457050)
向井 秀幸 神戸大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (80252758)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | スタチン / コレステロール / がん遺伝子 / GPIアンカー / コバルト / ストレス応答 / マップキナーゼ / 細胞内輸送 |
研究概要 |
1.HMGCoA還元酵素はヒトが最も大量に消費している薬物である高コレステロール血症治療薬スタチン類の標的であるが、その臨床効果が真に血中コレステロール量の低下によるものかどうかについては議論がある。本研究では、モデル生物において、HMGCoA還元酵素の抑制による増殖抑制はエルゴステロール量の減少ではなく、ファルネシルピロリン酸(FPP)などの中間代謝産物の減少によるものであることを明らかにした。FPPは、がん遺伝子の活性化にも必須の物質なので、スタチンの臨床効果もこれらの中間代謝産物の減少を介している可能性が示された。 2.我々が同定した免疫抑制薬感受性遺伝子がコードする亜鉛輸送タンパク質Cis4がGPIアンカーの細胞内輸送に重要な役割を果たしていることを明らかにすると共に、分裂酵母のGPIアンカーは、ヒトなどと同様にクラスリン小胞輸送経路によりERから細胞表面まで輸送されることを明らかにした。 3.コバルトは、ビタミンB12の構成成分として生体に必須の金属であるが、過剰に摂取すると毒性が生じるため、その制御機構は重要である。しかし、その機構には不明の部分が多い。我々は、モデル生物の遺伝子ノックアウトライブラリーを用いて解析を行い、コバルトがヒスチジンというアミノ酸とともに細胞に取り込まれること、Zhf1という亜鉛輸送体がコバルトを細胞から排出するために重要であること、Rhp6というユビキチン関連酵素やストレスマップキナーゼ経路がコバルトのホメオスタシス維持に関連していることを明らかにした。 4.ストレスに応答する転写因子Atf1が細胞内にある全てのマップキナーゼをノックアウトしても酸化ストレスに応答して活性化されることを発見した。Atf1が酸化ストレスによって直接活性化される可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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