研究課題/領域番号 |
22390072
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 独立行政法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
梅澤 明弘 独立行政法人国立成育医療研究センター, 生殖・細胞医療研究部, 部長 (70213486)
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研究分担者 |
黒田 雅彦 東京医科大学, 病理学研究室, 教授 (80251304)
三好 俊一郎 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (10296577)
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キーワード | 心筋細胞 / 再生医療 / 分化誘導 / 液性因子 |
研究概要 |
心不全・心筋梗塞の新しい治療法として再生治療が注目されている。現在、骨格筋芽細胞、骨髄細胞、内皮前駆細胞による細胞移植が臨床試験中であるが、臨床的に十分な数の心筋細胞と血管の両者を再生する方法は確立されていない。我々はUBET細胞がES細胞やP19CL6細胞株を高率に心筋細胞に分化させる分泌因子を産生していることを発見し、その蛋白質の一つを同定した。本研究では骨髄間葉系細胞、心筋幹細胞を心筋細胞に分化誘導する因子と、血管新生を促進する因子を単離精製し、非侵襲的な心血管分化誘導療法の確立を目的とする。本研究において、(1)様々な臓器由来のヒト間葉系幹細胞株から効率よく多量の分化心筋細胞を獲得する方法の確立、骨髄間葉系細胞を心筋細胞に分化誘導する分泌分子の単離精製と臨床応用を目指したin vivoでの効果の検討、(2)心臓幹細胞である心臓Sidepopulation(SP)細胞の心筋細胞への分化誘導、(3)移植組織の血管新生の機序と促進因子の同定を行う。本年度はヒト由来間葉系幹細胞に着目し、採取方法、培養方法の標準化をおこなった。培養方法については完全ヒト型培養法の確立を目指し、未分化状態での維持法ならびに分化誘導培養法の標準化についても検討した。これらの培養で維持された細胞について、効率よく心筋細胞に分化させる因子を質量分析、シグナルシークエンストラップ法(SST法)などにより網羅的に分析し、複数精製する。さらに、高い心筋分化効率を有する間葉系幹細胞株にのみ強発現している遺伝子をMicroArray法により同定した。
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