本研究では、高組み替え効率を有するトリ細胞を利用してヒト21番染色体(HC21)に相同なマウス16番染色体(MC16)の部分トリソミーを有するモデルマウスを高効率に作成し、HC21相同MC16上の主要責任遺伝子を同定し、それらを通してダウン症精神遅滞の発症機序を明らかにすることを目的とした。本研究の結果、1)HC21相同MC16部分染色体(Ts1Cjeセグメント相当)を持つトリ細胞内の作成に成功した。2)HC21相同MC16部分染色体トリ細胞内のHC21相同MC16部分染色体を、CHO細胞を介してマウスES細胞に導入することに成功した。3)当該ES細胞を用いてマウスを作製した。
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