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2012 年度 実績報告書

ガス壊疽菌の病原性に関与する調節RNA分子の探索と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22390081
研究機関金沢大学

研究代表者

清水 徹  金沢大学, 医学系, 教授 (80235655)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードウェルシュ菌 / 転写調節RNA / ガス壊疽 / ウェルシュ菌食中毒 / 芽胞
研究概要

前年度までにウェルシュ菌のゲノムに存在する長いIGR(遺伝子間領域)の144領域中53領域が転写されていることを明らかにし、この53のIGRで転写されるRNAについて、ウェルシュ菌野生株からRNAを経時的に抽出し発現パターン分析とRNAのサイズ計測を行い、RNAがIGR 内からの転写であることを確認した。さらにIIGRから転写される低分子RNA (IGR-sRNA) の発現調節パターンを解析し、本菌の病原性調節システムの二成分制御系VirR/VirSに調節されるIGR-sRNAが20個存在することを明らかにした。 24年度は転写調節RNAであるVR-RNAとvirXの変異株を用いて、野生株と変異株 から調製したRNAをノザン解析し、野生株と変異株における転写量の比較を行ない、少なくとも10数個のIGR-sRNAの発現がこれらの調節系により転写調節されていることが判明した。これらより、ウェルシュ菌のグローバル調節系はさらに多数のIGR-sRNA発現を制御することにより、大きな転写調節ネットワークを構築していることが推測された(論文作成中)。 また、ウェルシュ菌の転写調節sRNAの1つであるvirXに関しては、本菌の芽胞形成を制御する可能性が考えられたため、芽胞形成可能で、かつウェルシュ菌食中毒の原因となる腸管毒素を産生するSM101株でvirX遺伝子変異株を作製しその芽胞形成性を解析した。その結果、ウェルシュ菌の芽胞形成に対してvirX-sRNAは負に調節を行ない、芽胞形成に重要であるシグマ因子、SigFの発現を転写レベルで抑制することが判明した。さらにvirXは芽胞形成時に産生される腸管毒素の発現も抑制しており、通常の培養においてはウェルシュ菌の芽胞形成を抑制しつつ急激な増殖と毒素産生を促進し、ガス壊疽の形成に寄与するものと考えられた(論文印刷中)。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Unique regulatory mechanism of sporulation and enterotoxin production in Clostridium perfringens2013

    • 著者名/発表者名
      Ohtani, K.
    • 雑誌名

      Journal of Bacteriology

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] ウェルシュ菌における芽胞形成およびエンテロトキシン産生調節機構の解析2013

    • 著者名/発表者名
      大谷 郁
    • 学会等名
      第86回日本細菌学会総会
    • 発表場所
      千葉県千葉市幕張メッセ国際会議場
    • 年月日
      20130318-20130320
  • [学会発表] Subtilase cytotoxinはPERK依存的経路を介してストレス顆粒の形成を誘導する2013

    • 著者名/発表者名
      津々木博康
    • 学会等名
      第86回日本細菌学会総会
    • 発表場所
      千葉県千葉市幕張メッセ国際会議場
    • 年月日
      20130318-20130320

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公開日: 2014-07-24  

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