研究概要 |
◆HIV-1 Gag/GagPol蛋白の輸送経路と責任宿主因子の特定 生細胞において、HIV-1 Gag/GagPol蛋白は3つの異なる動態(confined(ほとんど動かないもの);diffusive(ある範囲内で往来するもの);linear(長距離移動するもの。微小管上の輸送と解明済み))を示した。今年度は前2者の輸送経路を明らかにする目的で、Gag蛋白をStrawberry、宿主オルガネラのマーカー蛋白をGFPで蛍光標識し、これら宿主因子とGag蛋白の2蛍光解析を行った。 1.MTOCを可視化する目的で、γチューブリンやEB1を蛍光標識したところ、confinedはMTOC近傍に局在することが判明した。 2.サイトカラシンDやジャスプラキノリドでアクチンを脱重合させても、diffusiveの動態は変化しなかった。 3.輸送小胞を可視化する目的で、Rab蛋白質を蛍光標識したところ、diffusiveはRab7,9,10.11と部分的に共局在しながら、動的に動いた。 4.ノコダゾールで微小管を脱重合させたところ、linearが消失し、diffusiveの集団数が増加した。 5.小胞輸送を解析する目的で、SNARE蛋白質を蛍光標識した。
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