研究課題/領域番号 |
22390124
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
津田 敏秀 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (20231433)
|
研究分担者 |
土居 弘幸 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20452568)
山本 英二 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (50068920)
鹿嶋 小緒里 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30581699)
〓藤 貴志 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (00452566)
|
キーワード | 気候変動 / 環境疫学 / アジア / マルチレベル分析 / 因果推論 / 疫学理論 / 地理情報システムGIS / 大気汚染 |
研究概要 |
当該研究の遂行およびデータ解析を適切に実施する上で必要となる、疫学理論の構築、環境疫学の最新の知識の収集および意見交換のため、国際学会等に積極的に参加し、発表を行っている。また、第23回国際環境疫学会年次総会では、気候変動を含め、アジアにおける多国間共同の環境疫学研究の実施について研究者間の会合をもち、ネットワークの構築に努めている。同時に、当該研究とも関連した、疫学研究方法論や疫学理論に関する研究を行い、その論文発表を行っている。 データ収集に関して、岡山市消防局の協力を得て救急搬送の全記録を、5年間にわたって収集した(個人情報部分を除く)。このデータを元に、気候変動関係の症状が、気候変動とどのように関連しているかについての解析を、来年度に行う予定である。 また、気温、湿度を含む曝露情報に関しては、まずは中国地方5県の地上気象観測およびアメダス情報を用いて、過去10年間(2000年から2010年)の各測定居別の日々の平均値のデータセットを作成した。さらに、このデータセットは、観測値の緯度経度情報を利用し、地理情報システム上にこれらデータを配置し、対象者情報(個人の住所や、地域の社会経済指標など)との連携可能な状態に構築準備を構築している。また、気候変動や気温の影響との相互作用を考える予定であった大気汚染について、その健康影響を検討した。具体的には、大気汚染が死亡(全死亡、死因別死亡)や周産期アウトカムへ与える影響について検討した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
熱中症等の気候関連疾病の変動をモニターするためのデータは入手できたが、動態統計の目的外利用申請がまだできていない。しかし、曝露データ周りの地理情報システム上での利用環境の構築は予定通り完了した。死亡データとの連携が、予定より遅れているが、連携のための、市区町村コードの合併処理などは本年度完了した。
|
今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画に沿って、研究を遂行する予定である。日々もしくは時間別の濃度データセット作成について、引き続き主・分担研究者間で協議を行い、調整を図り、対象者の死亡個票との連携を協議する。各アジアの国(台湾、韓国)との共同研究計画を進行中である。現在は、日本の大都市の大気汚染濃度を収集中である。その後、アジア三か国における、大気汚染や気温の死亡に対する影響を検討する。
|