日本ナースヘルス研究の13,479人の女性を対象に、ホルモン補充療法(HRT)利用状況および乳癌発症リスクを検討した。更年期症状治療法としては、HRTが最も多く、次いで、漢方薬、精神安定剤であった。閉経後女性でのHRT経験者割合は、コホート登録時16.0%(現使用7.1%)であったが、登録後4年間であらたに閉経を迎えた女性では11.5%(現使用3.6%)と利用者の緩やかな減少がみられた。4年間の乳癌発症は77例で、閉経前女性での発症率が最も高く、閉経前女性に対する相対リスクは、閉経後HRT未使用者で0.60、現使用者で0.70、過去使用者で0.61とリスク増加は見られなかった。
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