研究課題
本研究の目的は、我が国において従来個別に分析されていた危険因子の評価を、危険因子比較分析と有効カバレージという共通の分析手法を用いて包括的に捉え、人口レベルでの複数の危険因子と社会全体の疾病負担の関連性と介入効果を危険因子間で比較分析する初めての試みであり、保健政策介入の優先順位づけと資源配分を決定するために必要な科学的根拠を提供することである。また、国内の保健医療政策施策の抜本的な改善に効果的であり、かつ、短期間に健康を獲得するに至った我が国の情報を国外に発信することにより、今後の世界の保健医療政策に多大な貢献を行うものである。最終年度の今年度は、全体分析の最終的結果を確認し、報告書作成や内外の専門誌への投稿、学会発表および国民への発信等を通じて、研究成果を広く社会へ還元することを目指した。さらに、我が国の危険因子分析を世界の疾病負担研究(GBD)2010年度改訂へのインプットとして活用し、我が国からの国際貢献を行った。GBDのコアチームの一員として、危険因子比較分析を用いて過剰リスクが疾病負担へ及ぼす影響を推定した。我が国のみならず、発展途上国、特にアジア地域でも高血圧と喫煙による疾病負担が増加していることが示唆され、1961年度の皆保険達成後に我が国がこれまで行ってきた対策等を世界と共有することで、世界の健康に大きな利益をもたらす可能性が示唆された。予定より早く研究成果に関する論文の学術雑誌への掲載を達成し、「健康日本21」の基礎資料としても本研究班の成果は活用された。さらに、世界の疾病負担研究への貢献と論文発表を行い、短期間に健康を獲得するに至った我が国の情報を国外に発信することにより、今後の世界の保健医療政策に多大な貢献を行うという本研究班の目的を達成したと考える。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2012
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (2件)
The Lancet
巻: 380 ページ: 2063-66
10.1016/S0140-6736(12)61899-6
巻: 380 ページ: 2224-60
10.1016/S0140-6736(12)61766-8
巻: 380 ページ: 2163-96
10.1016/S0140-6736(12)61729-2
巻: 380 ページ: 2197-223
10.1016/S0140-6736(12)61689-4
巻: 380 ページ: 2095-128
10.1016/S0140-6736(12)61728-0