研究課題
マウス筋芽細胞C2C12を用い、beta-Hydroxy-beta-Methylbutyrate(HMB)添加の影響を観察した。10%FBSで培養後、2%HSに交換し4日間分化誘導した。その後serum freeのDMEMに交換し12時間培養後、HMBを50μMの濃度で添加し、10分、30分、60分後のAktおよびFox01のリン酸化をwestern blotting法で確認した。またHMB添加24時間後のatrogin-1、MuRF1、Fox01およびFox03の遺伝子発現をreal time RT-PCR法により確認した。C2C12細胞にHMBを添加したところ、Aktのリン酸化は経時的に亢進したが、PI3 kinaseの阻害剤であるLY294002の添加によりリン酸化は阻害された。さらに、HMBの添加によりFox01のリン酸化が有意に上昇したが、LY294002でその上昇は抑制された。Atrogin-1、MuRF1、Fox01およびFox03のいずれもHMBを添加していないものに比べHMBを添加したものではその遺伝子発現(real time RT-PCR法)が有意に減少したが、LY294002で処理したものではいずれも有意な差が認められなかった。マウス・サルコペニアのモデル構築のため後肢懸垂モデルを使用し、HMB0.25g/kgを連日投与摂食させることで2週間の後肢懸垂により誘導される下肢の萎縮への効果を検討した。このモデルでは確かに下肢の筋肉萎縮は誘導されるが、それ以上に体重自体が著しく減少し、さらにHMB投与の効果も認められなかった。
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