研究課題/領域番号 |
22390154
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
下川 宏明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00235681)
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研究分担者 |
安田 聡 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (00431578)
福本 義弘 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (70363372)
武田 守彦 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学病院, 准教授 (30375084)
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キーワード | 血管内皮 / 内皮由来弛緩因子 / 一酸化窒素 / 過酸化水素 / 一酸化窒素合成酵素 |
研究概要 |
研究1.NOSsの血管反応性における生物学的多様性の分子機構 (1)EDHF反応が大血管に比し微小血管で亢進している分子機構について詳細に解析した。 その結果、内皮型NO合成酵素(eNOS)は、生理的条件下でも、大動脈に比し微小血管で機能的に抑制されており、これには、eNOS活性化に関与する機構のうち、CaMKKβとCaveolin-1が関与していることを明らかにした。 (2)また、血管平滑筋レベルにおいては、微小血管でPKG1αの活性が亢進しており、我々がEDHFの本体の一つとして同定したH_2O_2に対する弛緩反応が亢進していることを明らかにした。 研究2.NOSs/Rho-kinase経路の臓器連関における生物学的多様性 (1)eNOS欠損マウスにおいて低下しているEDHF反応が正常骨髄移植により改善されること、その骨髄-血管内皮連関には脂肪細胞由来のadiponectinが関与していることを、明らかにした。 (2)eNOS欠損マウスを用いた検討において、各臓器(心臓、肝臓、腎臓、血管等)において、NO/cGMP系とRho-kinase経路が互いに抑制的に作用していることを明らかにした。 研究3.NOSsの代謝性調節における生物学的多様性 (1)eNOS欠損マウスにおいて認められるメタボリックシンドロームの表現型が正常骨髄の移植で改善することを示した。 (2)同上の表現型がRho-kinase阻害薬fasudilの慢性投与により改善されることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は、当初予定した通りに、順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である平成24年度も、研究計画に従い、研究を実施していきたい。 研究の実施に当たって、特に問題となるようなことは存在しない。
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