研究概要 |
低分子キトサン/siRNA 複合体乾燥微粒子製剤の経気道投与による遺伝子抑制について評価を行う目的で,Green fluorescent protein (GFP)を標的とした低分子キトサン/GFP siRNA 複合体乾燥微粒子製剤,及び GFP を強制発現させた Lewis Lung Carcinoma細胞(LLC-GFP)を準備した.同製剤を GFP トランスジェニックマウス及び LLC-GFP 肺転移マウスに対し経気道投与後し肺組織切片の蛍光輝度を測定したところ,気管支,細気管支,肺胞上皮,LLC-GFP 肺転移腫瘍における GFP 蛍光の抑制をみとめた. この事から,低分子キトサンは siRNA の肺内送達に適したキャリアであり,本製剤は様々な肺疾患において特定の遺伝子発現を抑制する有用な手段と成りうることが示された.
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