研究課題/領域番号 |
22390166
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
曽根 三郎 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 客員教授 (40145024)
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研究分担者 |
西岡 安彦 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (70274199)
埴淵 昌毅 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (80335794)
柿内 聡司 徳島大学, 大学病院, 講師 (50380100)
後東 久嗣 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (00437641)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 悪性胸膜中皮腫 / 同所移植モデル / 血管新生 |
研究概要 |
我々はこれまでに、VEGFを標的とした治療が悪性胸膜中脾腫(MPM)に対して有効である一方、耐性化も見られることを報告した(Cancer Sci 2006, Clin Cancer Res 2007, 2009)。その耐性化の機序としてVEGF以外の血管新生シグナルへのスイッチが示唆されることから(Front Biosci 2011)、本研究ではMPMの進展に伴う複雑な血管新生メカニズムの病態解明と、血管新生阻害剤の耐性化克服を目指した新規治療の開発を目的とした。 我々はヒトMPM細胞株Y-MESO-14同所移植マウスに対して抗VEGFモノクローナル抗体bevacizumabを投与し、耐性獲得機構の解明を行った。担癌マウスに短期間(2週間)、または長期間(継続的)治療を行ったところ、どちらの群も無治療群に比べて生存期間の延長が見られたが、治療群間では生存期間に差は見られなかった。継続投与群では、治療早期に減少していた腫瘍内血管が、治療後期で再増生しており、抗VEGF治療に対して耐性化を獲得していることを確認した。この耐性化機構解明のため、腫瘍側(ヒト側)、腫瘍微小環境側(マウス側)における種々の血管新生因子の遺伝子発現変化を各動物種特異的なプライマーを用いたPCRで検討した。その結果、治療群の腫瘍組織では宿主側FGF2の発現増加を認めた。そこで、担癌マウスにbevacizumabに加えてFGFR特異的阻害剤であるBGJ-398を併用投与したところ、単剤投与に比べ生存期間が有意に延長された。以上より、MPMにおける抗VEGF治療耐性化には、腫瘍微小環境におけるFGF2を中心とした異なった血管新生因子の発現が関与している可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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