研究分担者 |
河村 信利 九州大学, 大学病院, 講師 (00432930)
松下 拓也 九州大学, 医学研究院, 客員准教授 (00533001)
三野原 元澄 九州大学, 大学病院, 特任講師 (70398113)
土井 光 九州大学, 大学病院, 助教 (30423552)
河野 祐治 愛媛大学, 医学研究院, 講師 (20333479)
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研究概要 |
特発性再発性中枢神経脱髄性疾患(視神経脊髄炎,多発性硬化症),その他の炎症性中枢神経疾患,非炎症性神経疾患,健常者を対象にELISA, aquaporin-4 (AQP4)蛋白を発現させたHEK293細胞を用いたフローサイトメトリおよび間接蛍光免疫法による3者で抗AQP4抗体の測定を行い,NMOに対する感度・特異度明らかにした。感度・特異度はフローサイトメトリを用いた測定法がもっとも高かった(それぞれ51.7%, 100.0%)。またELISAによる測定方法も従来の間接蛍光免疫法に劣らない感度特異度であった。フローサイトメトリを用いた測定方法により抗AQP4抗体のIgGサブクラスを確認し,IgG1によるmean fluorescence intensity (MFI) ratioと罹病期間に正の相関がある一方,IgG2サブクラスのMFI ratioは脊髄病変長と逆相関していることを明らかにした。抗AQP4抗体のIgG2サブクラスは神経保護的に作用している可能性がある。またこれらの測定法を用いて特発性再発性中枢神経脱髄性疾患を厳密にNMO, non-NMO MSに分類し,その遺伝的背景を健常者群と比較した。この結果IL-7受容体α鎖(IL7RA)遺伝子のSNPが欧米白人同様に疾患感受性遺伝子となっていることを発見した。サイトカイン/ケモカイン解析においてはMO患者髄液ではIL-17, IL-8,IL-6, GCSFの濃度がnon-NMO MSや非炎症性神経疾患群と比較して高いことを見いだした。
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