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2010 年度 実績報告書

体脂肪分解と肝糖取り込みを促進させる糖尿病治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22390184
研究機関岐阜大学

研究代表者

武田 純  岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (40270855)

研究分担者 堀川 幸男  岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (10323370)
キーワード2型糖尿病 / インスリン分泌 / 糖新生 / 肥満 / 膵島 / 脂肪細胞 / トランスクリプトーム / 液性因子
研究概要

我々は、膵島トランスクリプトーム解析による液性因子スクリーニングの結果、糖尿病の関連臓器である「膵島、肝、脂肪細胞」で共通発現している32kDa分泌タンパクに着目した。実験動物の肝で過剰発現させたところ、体脂肪蓄積を減少させると共に血糖降下作用が認められた。この体脂肪蓄積の減少が、1次的か2次的効果かを判別するため、in vitroにて検証した。同タンパク遺伝子は3T3L1の脂肪細胞への分化に伴って発現が上昇したが、反対にアデノウィルスにて過剰発現下で分化させると、脂肪合成酵素であるFASの発現低下が認められた。またLRH-1欠失マウスを用いて、肥満病態への32kDaタンパクの寄与を検討した。LRH-1はFXRとSHPと共に胆汁酸代謝を介して、肥満を含めた病態に関与すると考えられている転写因子である。LRH-1欠失のホモ接合では胎生致死のため、ヘテロ動物を今回使用した。高脂肪食負荷をかけたところ通常マウスに比べ白色脂肪組織の重量増加による体重増がみられるものの、耐糖能は正常であった。LRH-1は脂肪細胞の分化と共に減少し、逆に32kDaタンパクは分化と共に増加した。LRH-1ヘテロ欠失マウスの白色脂肪組織において32kDaタンパクの発現は野生型に比べて約2倍に増加していた。次に、高脂肪食負荷をおこなったところ、LRH-1ヘテロ欠失マウスでは有意に体重が増加し、内臓脂肪量も増加した。一方、32kDaタンパクの発現については、脂肪食負荷により野生型マウスはその発現が約2倍に増加したが、LRH-1ヘテロ欠失マウスでは同程度であった。2年度以降には、種々のモデル動物に32kDaタンパクを過剰発現または抑制させ、体重や耐糖能への影響を検証して創薬への展望を図る。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Sonographic evaluation of the median nerve in diabetic patients : comparison with nerve conduction studies.2010

    • 著者名/発表者名
      T.Watanabe, et al.
    • 雑誌名

      J.Ultrsound.Med.

      巻: vol.29 ページ: 2832-2836

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Isolation and structure elucidation of tumescenamides A and B, two peptides produced by Streptomyces tumescens YM23-2602010

    • 著者名/発表者名
      Motohashi K, et al.
    • 雑誌名

      J.Antibiot.(Tokyo).

      巻: 63 ページ: 549-552

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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