研究課題/領域番号 |
22390209
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
遠藤 文夫 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (00176801)
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研究分担者 |
中村 公俊 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (30336234)
松本 志郎 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (70467992)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 再生医学 / 移植・再生医療 / 糖尿病 / 発生・分化 / バイオテクノロジー |
研究概要 |
治療法がないとされてきた小児希少難病においても酵素補充療法、細胞移植治療あるいは遺伝子治療が出現し、大きく変化してきた。しかし、現在までに臨床応用という概念からは肝臓移植に替わるような完全に満足のいくものは未だ無く、さらなる病態生理に基づいた治療方法の開発が望まれている。このような観点から、我々は、先天性代謝異常症の治療においては従来の臓器細胞移植治療に代わる新規治療法の確立を目指して、本研究をおこなった。特に明治大学の長嶋らが開発したクローン豚作成技術においては、我々が開発した豚内胚葉最幹細胞が使用され、成果を上げてきている。そこで24年度の研究では、昨年に引き続いて、分離・精製した内胚葉幹細胞の培養条件における増殖、分化の検討を進めた。特に昨年度までの研究において、培養液中のアミノ酸組成に関連した、増殖と分化の方向性に与える影響についてさらに検討を進めた。評価システムの開発においては、幹細胞マーカーの発現の検討を培養液中のアミノ酸組成を変化させることによる変化の観察を行った。同時に、このような条件下での幹細胞におけるアミノ酸代謝酵素の変化を観察した。その結果、内胚葉系幹細胞はある種のアミノ酸の欠乏状態において、アポトーシスに陥ることが判明した。同時に分化を達成した細胞はアポトーシス耐性になることも見出した。松本はこの重要な所見の応用をさらに進め、iPS細胞に由来する肝臓細胞の分化誘導の評価系にこの所見を応用する目的で、iPS細胞の作製も同時に進めている。これら研究は先天代謝異常症に対する内胚葉系幹細胞を用いた移植技術の確立ならびに評価系を確立に多いに寄与している。さらに、今後は熊本大学発生研究所と共同で様々な難病疾患の患者細胞からiPS細胞を樹立し、特異標的細胞を用いた細胞移植研究を大きく前進させると考える。この研究において今回の評価系は大いに重要であると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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