研究概要 |
これまでに明らかにした、ヒト脳組織水の見かけの横緩和速度(R2 †) が局所鉄濃度([Fe])と高分子量分画(fM)の線形結合(R2 † = α[Fe] + βfM + γ, α, β, γは定数)により 記述できることを利用して、測定したR2 †より脳の鉄分布画像を得る方法を開発した。この鉄 画像法により、神経変性疾患、無セルロプラスミン血症患者では脳の全域において、健常被験 者脳のおよそ4倍の鉄蓄積が見られることを明らかにした。また、前記の線形結合式が1.5T から7T の広い測定磁場で成立することを実証し、α, β, γの磁場依存性からヒト脳の緩和機構を 明らかにした。
|