研究課題/領域番号 |
22390242
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
増澤 徹 茨城大学, 工学部, 教授 (40199691)
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研究分担者 |
岸田 晶夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (60224929)
樋上 哲哉 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60335429)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 複合低エネルギー接合 / 生体組織接着 / コラーゲン変性 / 生体内安全性 / 生体組織接合促進技術 |
研究概要 |
臨床応用を見据えた熱・振動・圧力の低エネルギー複合化による生体組織接合技術の確立を行うために今年度実施した研究を以下に示す。 1.コラーゲンの熱変性観察による接合機序の検討:コラーゲン単体を加熱・加圧し,形態学的変化の観察を行った。原子間力顕微鏡(AFM)の観察より,空気中で加熱温度63℃,80℃,120℃においてコラーゲン線維同士の帯状化を確認した。要因をコラーゲン線維間の熱架橋形成とし,本接合技術の高い接合強度に寄与している可能性があることがわかった。また走査型電子顕微鏡(SEM)の観察より,コラーゲンを加熱・加圧することでコラーゲン線維同士の融合を確認した。 2.動物実験による接合性能評価:昨年度のin vivo実験より動物実験用デバイスの先端を細くしヒータ形状に改良を行った。接合温度100℃,接合時間30秒の条件でラット頸動脈血管をin vivoで接合を行い血流を遮断した。4週間にわたる接合部の経過観察を行った。接合後28日目において接合した5例の内,1例で止血状態を維持,1例で血管の切断,3例で自然治癒が原因と考えられる止血部の開通を観察した.頸動脈血管接合実験から本接合デバイスの十分な接合性能を確認した。 3.生体組織接合促進技術の開発:高分子フィルムを用いた高分子-生体組織間の接着実験では極性基を有する高分子が生体組織と接着することを見出し、生体非接着性であるポリエチレン(PE)フィルムを高分子グラフトにて表面改質した。生体組織との接着実験では、カルボキシル基あるいはヒドロキシル基を有する高分子グラフトPEフィルムにて接着性が観察された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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