研究課題/領域番号 |
22390267
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
森田 茂樹 佐賀大学, 医学部, 教授 (70243938)
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研究分担者 |
中山 功一 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50420609)
野出 孝一 佐賀大学, 医学部, 教授 (80359950)
野口 亮 佐賀大学, 医学部, 助教 (70530187)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 心筋再生 / 再生医療 / 組織工学 / 心臓外科 |
研究概要 |
本研究では心筋組織型スフェロイドを作成し3次元的な心筋組織を構築・解析する事を目的とする。 細胞ソースは、ラット胎児由来心筋細胞、ヒト冠動脈血管内皮細胞、ヒト皮膚線維芽細胞を用いた。細胞が本来有する自己凝集能(スフェロイド形成)、および複数種類の細胞を混合することでより、生体に近い組織を構築しようとする機能(自己組織化能)により、心筋細胞を主に用いてシンクロして拍動する、血管網を持った3次元心筋組織の作成に成功した。 細胞外電位を測定すると、生体の心筋組織に近い波形を示し、Gapジャンクションの構成タンパク質であるconnexin43が細胞間に形成されていることを確認した。本性質を利用して直径10mm厚さ0.2mの円盤状の心筋組織型グラフトを作成し、ヌードラットの心臓表面への移植およびグラフトの生着を確認した。さらに、グラフトを高機能化させるために、線維芽細胞、血管内皮細胞と共培養させることでより、高機能化した心筋組織型スフェロイドが作成できることを発見した。心筋スフェロイド作成過程で細胞の種類、配合比率などを調節することで構造体の強度や拍動効率を変化させた構造体を作成できることを確認した。 条件検討後、最適化した大きさ・細胞配合の心筋組織型スフェロイド約10000個を自己組織化を利用したモールディングシステムで融合させ、血管網のある、拍動する、ハンドリングできる心筋グラフトを作成した。本グラフトを心筋梗塞モデルヌードラットに移植し、3週間後に心機能を確認した。未治療群(対照群)に比較しグラフト移植群は心エコーによるEFの評価では、移植群54±11%、対照群41±7%、n=各8、P<0.05と改善効果を認めた。 本手法は、組織工学および幹細胞を用いた再生医療に有用な技術だと考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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