研究課題/領域番号 |
22390270
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
島田 順一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60315942)
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研究分担者 |
加藤 大志朗 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70315943)
寺内 邦彦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10515290)
伊藤 和弘 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (30398367)
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キーワード | マルチタッチ・スクリーン / 直感的 / 内視鏡 / ロボット |
研究概要 |
23年度はタッチパネルナビゲーションの遠隔操作について検討した。公立山城病院と京都府立医科大学の35km離れた2地点間を京都府管轄の京都デジタルギガ疎水回線を経由し、タッチパネルナビゲーションシステムの稼働実験を行った。公立山城病院にはロボットコンソールを、京都府立医科大学にはタッチパネルコントロール装置を設置し、2地点を専有回線で繋ぎ行った。「Stand Alone Robotics」ともいえる従来のロボット&ナビゲーションシステムから、専有回線を介し空間的に離れた2地点間でタッチパネルナビゲーションシステムをコントロールできたことは、普及し始めているクラウドコンピューティングの世界に本件システムも対応しうることを確認実証できたことに意義がある。これゆえタッチパネルスクリーンを入力デバイスとして利用する遠隔操作のロボテックスの原型として重要性を持つものであり,今後の「Medical Cloud Robotics」の世界につながる点で画期的な成果である。成果についてはACCAS2011で発表し論文報告した。WO2007/145327 遠隔装置(研究代表が発明者:現在PCT申請中)の基本理論が実際に動作する装置であることも確証された点も、研究成果の世界な展開の礎を気づく上で重要な成果となった。24年度にはシステムの精度評価と外科医の操作性の確認実験を行い、日本生体医工学会とCARS2012で発表した。また、タブレットPCを用いてこのシステムの遠隔操作を試みた。virtural network computingを利用してこのシステムに接続し同一施設内の離れた場所からタブレットPCのタッチパネル画面から指示することでロボットをゆっくりと追随させることができた。この結果についてCARS2012とACCAS2012で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
(23年度終了時点では)遠隔操作の実験にともない,当該ナビゲーションの装置を公立山城病院に乗用車で運搬をした.このときの影響のためか,コントロールのパソコンのOSに不具合が生じ,実験が継続できなくなった.LINUXとWINDOWSを連結したソフトウェアを専用に開発してきたので,復旧に時間がかかった.
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今後の研究の推進方策 |
(23年度終了時点では)最終年度であるので,全力で課題を追いたい.iPadなどのワイヤレスのタッチパネルスクリーンの適応の可否も含めた遠隔装置としての可能性,タッチパネルのコントロールの性能の検討などを修復した当該装置で,検討する.HDDを内蔵した装置で移動して用いることもあるので,バックアップのシステムをコピーしたHDDを複数整備して,ソフトとHDDの不具合による研究中断が発生しないように計画を洗練する. 成果は国際学会,国内学会をふくめて発表していき,論文化をすすめていく. 現状は,胸腔鏡という硬性鏡の世界のみであるが,胃カメラなどの内視鏡のコントロールの世界にも,この技術を医工連携で展開したい.
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