研究概要 |
脳腫瘍摘出標本より核酸抽出と幹細胞培養の継続:脳腫瘍(神経膠腫)症例の手術症例より核酸抽出と幹細胞培養を継続した。 神経膠腫組織型におけるmicroRNA発現:oligodendroglioma (OD), anaplastic oligodendroglioma (AO), anaplastic astrocytoma (AA)に対し、167個のmicroRNA発現解析を施行し、AA-AO間で26個、OD-AO間で14個のmicroRNA発現の有意差を認め、神経膠腫関連候補microRNAのうち、組織間で有意に発現が異なる13個のmicroRNAを同定した。 神経膠腫における遺伝子発現とmicroRNA発現解析:神経膠腫82例に対し、mesenchymal marker、proneural marker、stem cell marker計23遺伝子と神経膠腫関連miRNA 21個の発現を比較検討した。primary GBMではmesenchymal marker遺伝子、miR-21, -34aの発現上昇を認め、secondary GBMではproneural marker遺伝子、mi-504発現亢進を認めた。さらにmiR-128a, -504, -124, -184発現はmesenchymal marker発現と逆相関し、miR-128a, -504発現制御によりmesenchymal marker発現上昇を誘導し、miRNA発現が形質転換へ関与する可能性が示唆された。 脳腫瘍幹細胞異種動物移植モデル作成:樹立した脳腫瘍幹細胞を免疫不全マウスに移植し、脳腫瘍幹細胞脳内移植モデル、皮下移植モデルを作成した(19バッチ、57匹)。移植前後での遺伝子発現、miRNA発現変動を検討し、脳内腫瘍と皮下腫瘍にて異なる遺伝子発現を示した。
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