研究分担者 |
羽渕 友則 秋田大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00293861)
神村 典孝 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (00281931)
古家 琢也 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (60321965)
盛 和行 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (40266903)
坪井 滋 弘前大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (20526727)
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研究概要 |
抗free PSA抗体固定化プレートおよびHRP標識MAAレクチンを用いたSandwich ELISA法による血清中のSiaα2,3Gal-free PSAの定量 (方法)ELISAプレートの各ウェルに抗free PSA抗体を添加し一晩インキュベートした後、3回洗浄し、プレート上に抗free PSA抗体を固定化した。各ウェルをブロッキングした後、次に前立腺肥大症(BPH)、慢性前立腺炎等の良性疾患患者あるいは、前立腺癌患者から採取された血清50uLを各ウェルに添加し、血清中のfree PSAをプレートに結合させた。インキュベート後、各ウェルを200μLのTBSTで5回洗浄した後、200μLのHRP標識MAAレクチンを各ウェルに添加し、室温で1時間インキュベートした。インキュベート後、各ウェルをTBSTで5回洗浄した後に100μLのTMB(3,3',5,5'-tetramethylbenzidine)One solution)を添加し、反応を開始させた。室温で5分間インキュベート後、1N HCl溶液を添加し反応を停止させた後、450nmにおける吸光度をマイクロプレートリーダを用いて測定した。 (結果)BPHおよび良性疾患群とPCa群におけるSiaα2,3Gal-free PSAの量に有意な差は、認められなかった。Siaα2,3Gal-free PSAを多く含むと考えられるPCa患者においても本実験系では、他の試料と比較し、450nmにおける吸光度値がほぼかわらず、また良性疾患群とPCa患者においても吸光度値がほぼ同程度の値であった。 (考察)本実験系で、Siaα2,3Gal-free PSAを検出するためには、サンプルとして使用する血清量を増加させるか、あるいは、蛍光検出系を用いて、より感度の高くバックグラウンドの低い検出系を構築する必要があると考えられる。さらにより検出感度を高めるためにELISA系よりもマイクロビーズのような、より表面積の大きいものに抗体およびレクチンを固定化して検出する実験系を検討中である。
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