研究課題
基盤研究(B)
我々人間の聴覚では 20 kHz 以上の超音波領域の音は聞こえないが、超音波振動として骨導に与えると音知覚が得られる(骨導超音波)。さらにこの骨導超音波は、音が全く聞こえない最重度難聴者でも聴取可能である。この現象を利用し、我々は最重度難聴者に音知覚を与える骨導超音波補聴器の開発を行っている。本研究では(1)未だ知られていない超音波聴覚メカニズムの解明、(2)骨導超音波補聴器の実用化研究という二つの課題に取り組んできた。そしてその研究成果から、骨導超音波の末梢の知覚器官は蝸牛の基底回転に存在すること、またそれは変調された可聴音ではなく超音波自体を聴取していること、その際外有毛細胞が関与している可能性は低いことなど、聴覚路上の末梢・中枢での超音波聴覚メカニズムが明らかになってきた。また語音で変調した骨導超音波のプロソディ(抑揚)が弁別可能であること、リハビリテーションによって言葉の聞き取りが改善されることなどの実用化研究も大きく進展した。
すべて 2013 2012 2011 2010
すべて 雑誌論文 (10件) 学会発表 (32件) 図書 (4件)
Neuroscience Letters
巻: 539 ページ: 71-76
Auris Nasus Larynx
巻: 39 ページ: 156-162
Behavioral Science Research
巻: 50 ページ: 1-12
信学技報
巻: 111 ページ: 13-18
Hearing Research
巻: 277 ページ: 176-183
巻: 495 ページ: 72-76
Archives of Materials Science and Engineering
巻: 42 ページ: 104-110
Audiology Japan
巻: 53 ページ: 69-75
巻: 109 ページ: 7-12
日本音響学会聴覚研究会資料
巻: 40 ページ: 531-534