研究課題/領域番号 |
22390322
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大野 京子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (30262174)
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研究分担者 |
森田 育男 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60100129)
望月 學 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10010464)
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キーワード | 加齢黄斑変性 / アミロイドbeta / neprilysin / 遺伝子導入 / Bruch膜 / 弾性線維 |
研究概要 |
1.Aβの前駆蛋白(APP)トランスジェニックマウスとneprilysin欠損マウスとの二重変異体の作成 両マウスの交配を重ねて二重変異体のホモ動物を作成できたことをPCR法、Southern blotting法にて確認した。このホモ動物では生後2か月の時点では光学顕微鏡、電子顕微鏡所見では、それぞれの単独変異動物に比較し有意な所見はなかったが現在さらに生後1年の時点で網膜の組織所見を解析しようとしているところである。 2.ヒト変異型APP遺伝子の網膜色素上皮(RPE)細胞への遺伝子導入 ヒトnative APP遺伝子の拡散配列にLondon,Swedish mutationを挿入したcDNA(理化学研究所脳科学総合センター・岩田修永博士から譲渡)を組み込んだプラスミドをレンチウイルスに感染させ、濃縮したウイルスをマウス眼球の網膜下に注入して、RPE細胞にAPPの遺伝子導入を行った。注入1週間後に眼球摘出し、APP抗体を用いた免疫染色によりRPE細胞におけるAPPの発現が確認された。 3.エラスターゼの網膜下注入 エラスターゼをマウス眼球の網膜下に注入し、1週間後に眼球摘出し、電子顕微鏡を用いて網膜脈絡膜組織を観察した。Bruch膜の弾性線維の連続性が破壊されていたが視細胞にも変性があり、投与量を減少させて至適濃度を検討中である。 4.Apolipoprotein E4 (ApoE4)ノックインマウスにおけるBruch膜、網膜の病的所見の解析 ヒトApoE遺伝子の第4 alleleをノックインして作成したApoE4ノックインマウスにおいて加齢とともにみられるBruch膜の病理所見を観察したところ、本マウスでは加齢に伴いヒトの加齢黄斑変性に類似したbasal depositsの蓄積がみられることが明らかになった。 5.高コレステロール食負荷によるBruch膜の病的所見 APPトランスジェニックマウスとneprilysin欠損マウスの二重変異体、およびApoEノックインマウスに高コレステロール食を負荷すると2カ月でbasal depositsの蓄積が有意に増加していた
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