研究課題/領域番号 |
22390329
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
細井 創 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20238744)
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研究分担者 |
小野 滋 自治医科大学, 医学部, 准教授 (00315962)
家原 知子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20285266)
土屋 邦彦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90381938)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 横紋筋肉腫 / microRNA / 分子標的療法 / 腫瘍マーカー |
研究概要 |
1. 横紋筋肉腫の病態解明に基いた新規分子標的治療薬の開発 胞巣型横紋筋肉腫の5年生存率は50%以下で予後不良である。我々は、胎児型横紋筋肉腫自験例に認めたキメラ遺伝子PAX3-NCOA2 と、胞巣型横紋筋肉腫に認めるキメラ遺伝子PAX3-FKHR と比較して検討を行った。PAX3-NCOA2とPAX3-FKHRをマウス筋芽細胞に強制発現させ比較したところ、両遺伝子共に増殖を促進し、分化を抑制することを明らかにした。さらに、発現アレイを用いた解析より、両遺伝子に共通して発現の上昇しているRPS6KA1遺伝子を同定した。我々は、今後、RPS6KA1阻害剤を用いて抗腫瘍効果の確認を行う。 2. 横紋筋肉腫の腫瘍マーカーの同定と患者血清による診断への応用 現在、横紋筋肉腫に血清や体液で測定可能な腫瘍マーカーは存在しない。我々は、横紋筋肉腫患児の血清中のmiR-206 の発現レベルは、他の小児がん患児に比べて高く、感度1.0、特異度0.913と高い診断精度を示し、新規腫瘍マーカーになりうることを明らかにした。また、横紋筋肉腫の存在する体腔の体腔液(脳脊髄液や胸水)においても、miR-206の発現が亢進していることを明らかにした。さらに、横紋筋肉腫の治療後にmiR-206 の発現の低下を認め、後に再発した症例では発現の再上昇を認めた。miR-206 は、体液全般において、横紋筋肉腫の診断や病勢における腫瘍マーカーであることが明らかになった。今後、さらに多数例での検討を行い、予後との相関についても検討を進めていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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