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2010 年度 実績報告書

脊髄損傷、末梢神経損傷に対する臨床試験の推進

研究課題

研究課題/領域番号 22390333
研究機関財団法人田附興風会

研究代表者

鈴木 義久  財団法人田附興風会, 医学研究所第6研究部, 研究主幹 (30243025)

キーワード再生医療 / 中枢神経
研究概要

目的:骨髄間質細胞は神経の再生に有効であることが認識されてきている。まず骨髄間質細胞の脊髄由来neurosphereに対する作用を培養系で調べ、次に骨髄間質細胞を脊髄に損傷をくわえたラットの損傷部へ移植して神経再生に対するその効果を調べた。
方法:GFP (green fluorescein protein)トランスジェニックラットの骨髄を採取し培養し骨髄間質細胞を得た。一方、ラット胎児より脊髄を採取、培養しneurosphereを得た。
<培養実験>1.骨髄間質細胞とneurosphereを混合して無コートのディッシュで培養した。2.あらかじめ骨髄間質細胞を培養しておいたディッシュに後でneurosphereを加えて培養した。
<移植実験>ラットの脊髄(T8-9)に挫滅損傷を与えた後、1×10^6個の骨髄間質細胞を損傷部へ直接注入した。細胞移植しないコントロール群も作製した。
結果:<培養実験>1.neurosphereは培養ディッシュの底に張り付き長い突起を出していた。2.neurosphereは徐々にディッシュの底に張り付き突起を伸ばしていった。neuroshereは骨髄間質細胞を押しのけるように増殖していた。それぞれのneurosphereはお互いに細い突起でつながっていた。<移植実験>移植された骨髄間質細胞は損傷部に生着していたが、その数は時間の経過と共に減少していった。損傷部にできた空洞の体積はコントロール群にくらべて小さかった。行動の回復に関しては、移植群の内何匹かのラットは体重を後ろ足で支えることができ、前足と後ろ足の協調運動も観察された。コントロール群では体重を支えることはできず、協調運動も認められなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 急性期脊髄損傷に対する培養自家骨髄間質細胞移植2010

    • 著者名/発表者名
      齋藤福樹、岩瀬正顕、中谷壽男、前田祐仁、鈴木義久、井出千束
    • 雑誌名

      脊椎脊髄ジャーナル

      巻: 23(9) ページ: 829-834

  • [雑誌論文] Transplantation of cultured choroid plexus epithelial cells via cerebrospinal fluid shows prominent neuroprotective effects against acute ischemic brain injury in the rat.2010

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto N., Taguchi A., Kitayama H., Dezawa M.Suzuki Y., et al.
    • 雑誌名

      Neuroscience Lette r

      巻: 469 ページ: 283-288

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Characterization of conditioned medium of cultured bone marrowstromal cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Nakano N, Nakai Y, Seo TB, Nagai Y, Fukushima M, Suzuki Y, et al.
    • 雑誌名

      Neurosci Lett

      巻: 483 ページ: 57-61

    • 査読あり
  • [学会発表] bFGF徐放化アルギン酸ゲルを用いたラット脊髄の再生2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木義久
    • 学会等名
      第19回日本形成外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      20100916-20100917

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公開日: 2012-07-19  

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