研究課題/領域番号 |
22390342
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大原 直也 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (70223930)
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研究分担者 |
中山 真彰 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10579105)
大原 直子 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80301365)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 細胞内寄生 / 歯周病細菌 / Porphyromonas / gingivalis |
研究概要 |
代表的な歯周病原細菌Porphyromonas gingivalis(P.g.)は宿主の細胞内に侵入し、一定時間生存することが報告されてきた。本研究では、新規のアプローチにより、P.g.の宿主細胞内生存機構の詳細な知見を得ることを考えた。 PgにトランスポゾンTn4400’を用いて変異導入を行い、約33,500株以上のトランスポゾン変異株ライブラリーを作製した。変異株ライブラリーを歯肉上皮株化細胞Ca9-22細胞感染前もしくは感染後に回収し、それらの菌体からDNAを調製し、TraSH法を実施した。Pgの全遺伝子およびその遺伝子間領域を含むマイクロタイリングアレイを用いることにより、細胞感染および細胞内生存に関わる候補遺伝子を見出した。候補遺伝子の多くは、細胞内寄生細菌において宿主細胞内生存に強く関与する分子、菌体内外の分子の輸送に関与する分子、鉄獲得機構、エネルギー代謝に関与する分子をコードしていた。候補遺伝子から特に細胞内での生存に強く関与することが推測される遺伝子群を抽出し、各遺伝子の変異株を作製した。これら変異株の宿主細胞感染後の性状を調べ、試験管における培養時と性状の大きく異なる株が複数存在することを確認した。 Pg感染による宿主細胞の変化を歯肉上皮細胞を用いて調べたところ、Pg感染によりAktの活性化は顕著に抑制された。Akt抑制効果について、Akt抑制因子の関与をPP阻害剤や遺伝子発現系を用いて調べたが、関与が認められなかった。またAktの下流因子の因子のリン酸化を調べたところ、Aktのリン酸化減少に並行して下流因子のリン酸化は減少した。従って、Pgの感染によってAktはリン酸化活性の減少を引き起こされ、またAktの活性も基質因子の減少によって抑制されていることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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