研究課題/領域番号 |
22390348
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西村 理行 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (60294112)
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キーワード | Wnt / Wnt5a / 骨 / 軟骨 / シグナル伝達 |
研究概要 |
1.Zfhx4 floxマウスの樹立 前年度に作製したZfhx4 floxキメラマウスとC57BL/Jマウスを交配し、そのF1産仔をサザンプロッティングならびにPCR解析を行った結果、2系統のES細胞から作製したfloxマウスが、それぞれGerm lineに伝達していることが確認された。 2.Zfhx4 floxホモマウスの作製 Zfhx4 floxの2ラインをC57BL/Jマウスと交配の後に得られた、Zfhx4floxヘテロマウスどうしを交配させ、Zfhx4ホモマウスの作出を行った。それぞれのマウス個体から得られたゲノムDNAをPCR解析した結果、Zfhx4 floxホモマウスが得られた。Zfhx4 floxホモマウスは、予定どおり、健常で、正常な生殖機能を有していた。 3.Zfhx4ヘテロマウスの作製 Zfhx4ノックアウトマウスの作製のため、Zfhx4 floxホモマウスとCAG-Creトランスジェニックマウスとを交配させ、その産仔を得た。PCR解析によりgenotypingを行った結果、Creトランスジーンを有するマウスでは、Zfhx4遺伝子座をヘテロ欠損していることが確認できた。すなわちZfhx4ヘテロノックアウトマウスを作出できた。 4.Zhfx4の機能的解析 Yeast-two hybrid解析を行った結果、Zfhx4のホメオボックス遺伝子部位が、一型コラーゲン遺伝子プロモーターに結合することが見出された。したがって、Zfhx4が一型コラーゲンの発現を介して骨形成に関与している可能性が推察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Zfhx4のfloxマウスが作製でき、Zfhx4ノックアウトマウスの作製も順調に進んでおり、所期の目的に到達できると考えられる。したがって、本研究計画は、おおむね順調に進んでいると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
Zfhx4ノックアウトマウスの作製後、骨および軟骨における表現型の解析を実施して、Zfhx4の機能的役割を検討していく。またその表現型とWnt5aノックアウトマウスの表現型とを比較検討することにより、非古典的WntシグナルとZfhx4の機能的連関が明らかになると期待している。
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