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2012 年度 実績報告書

ナノテクノロジーの歯科保存学への展開

研究課題

研究課題/領域番号 22390355
研究機関北海道大学

研究代表者

佐野 英彦  北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (90205998)

研究分担者 野田 守  岩手医科大学, 歯学部, 教授 (10301889)
井上 哲  北海道大学, 大学病院, 講師 (80184745)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードナノテクノロジー / 歯質接着 / 耐久性
研究概要

今回の研究課題において,先ず物性的な検討を行い,それによって生体応用時の最初のスクリーニングテストとしても扱う計画であった。用いたナノ材料は,白金ナノコロイドが主体であり,4META/MMA-TBBレジンの接着強さを倍増する能力が確認された。透過電子顕微鏡による観察では,ナノコロイドは脱灰象牙質中に均等に分散されている分けではなく,脱灰象牙質表層に局在していることが判明した。また,接着の長期耐久性に関しての検討も行ったが,長期的に接着強さが著しく低下するということは見られなかった。ただし,白金ナノコロイドを用いた形で接着を向上させることは可能であったが,その至適濃度や作用時間を確定するにはいたらなかった。
一方,白金ナノコロイドをプライマーとして用いた場合,接着強さを向上できるものの,接着操作時のステップが増えることになる。そこで,ステッップを減ずるために,酸と白金ナノコロイドの合材を処理材として用いることを検討した。その結果,接着強さを増強できるデュアルキュアータイプ接着材やワンステップタイプ接着材が見いだされた。この際における,接着界面の透過電子顕微鏡像を見ると,白金の存在が見られず,脱灰層の中にアパタイト結晶が多量に存在している像がみられた。この辺りは,今後の詳細な検討が必要である。
白金ナノコロイドの生体への影響を検討するために,培養した単球を用いてミトコンドリア活性や酸化ストレスを検討した。その結果,白金ナノコロイドがスカベンジャーとして強力な作用を示す訳ではなく,すなわち酸化ストレスを緩和することはまた,ミトコンドリアの活性を下げるということも見られなかった。また,RAW264.7細胞を用いて,白金ナノコロイドのROSをスカベンジする作用を検討したところ,活性酸素を取り除く効果は白金の量依存的に働き,またその際に破骨細胞の分化を抑制することが判明した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Bonding performance of a newly developed step-less all-in-one system on dentin2013

    • 著者名/発表者名
      Fu J, Kakuda S, Pan F, Hoshika S, Ting S, Fukuoka A, Bao Y, Ikeda T, Nakaoki Y, Selimovic D, S a no H , K Sidhu S
    • 雑誌名

      DENTAL MATERIALS JOURNAL

      巻: 32 ページ: 203-11

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The effect of air-blowing duration on all-in-one systems2012

    • 著者名/発表者名
      Fu J, Pan F, Kakuda S, K Sidhu S, IkedaT, Nakaoki Y, Selimovic D, Sa n o H
    • 雑誌名

      DENTAL MATERIALS JOURNAL

      巻: 31 ページ: 1075-81

    • 査読あり
  • [学会発表] Effect Of Different RDT On μTBS Of Current Adhesive Systems

    • 著者名/発表者名
      Ting Shihchun ,Jiale Fu, Feng Pan,Yasuko Nakaoki, Takatsumi Ikeda, Tanaka Toru, and Hidehiko Sano
    • 学会等名
      International Association for Dental Research
    • 発表場所
      Washington State Convention Center (USA)
  • [学会発表] Bond durability of four contemporary self-etching systems

    • 著者名/発表者名
      Jiale Fu, Feng Pan, Shihchun Ting, Takatsumi Ikeda, Yasuko Nakaoki, Hidehiko Sano
    • 学会等名
      International Association for Dental Research
    • 発表場所
      Washington State Convention Center (USA)

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公開日: 2014-07-24  

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