研究課題/領域番号 |
22390363
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石垣 尚一 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40212865)
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研究分担者 |
矢谷 博文 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80174530)
早川 和生 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70142594)
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キーワード | 双生児研究 / 睡眠時ブラキシズム / 遺伝学 / 顎口腔機能異常 / ライフスタイル / 遺伝要因 / 環境要因 |
研究概要 |
本研究では、全国的な成人双生児集団を対象として、睡眠時ブラキシズムと遺伝的因子およびライフスタイルや社会経済的要因を含めた環境的因子との関連を、量的遺伝学の視点から明らかにすることを目的としている。すなわち、一卵性双生児と二卵性双生児の類似度の差を利用することによって、遺伝要因と環境要因のそれぞれの影響度を推定する。次に、一卵性双生児のペアを比較することによって、それまでの人生の過程における環境要因による影響について検討を行う。このため、本研究の開始にあたっては、まず、成人双生児集団から、本研究の対象として適切な、双生児のうち、1名以上が睡眠時ブラキシズムを認めるペアのサンプル抽出が必要となる。 平成23年度には、平成22年度に引き続き、研究分担者であり、本学大学院医学系研究科ツインリサーチセンター長である早川先生のご協力を得て母集団とした双生児の母親の全国組織であるツインマザーズクラブ会員に対する質問票による大規模調査を行い、双生児の一方あるいは両方に睡眠時ブラキシズムの存在が疑われるサンプルの抽出を行い、ポータブル睡眠時ブラキシズム自動解析装置を用い、抽出されたペアを対象に、自宅という普段の環境下で夜間咀嚼筋活動を測定・解析することにより、睡眠時ブラキシズムの確定診断を行っており、現在継続中である。また、同時に、双生児の精神心理状態、性格特性およびライフスタイルに関する質問票を用いた調査も行っている。 現在40組80名の双生児を対象としたデータが得られ、大阪大学大学院医学系研究科ツインリサーチセンターの協力を得て、データの量的遺伝学的解析を進めている。これら40組の双生児のうち、24組は一卵性、16組は2卵生である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現時点において、予定していた被験者を対象としたデータ収集はほぼ予定通り進んでおり、平成24年度にも引き続き協力が得られる被験者を確保しているため。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度には、引き続き被験者からのデータ収集作業を進め、同時にRおよびOpenMxを用いて、遺伝効果、共有環境効果、不共有環境効果に関する共分散解析を行うことを予定している。 平成22年度に開始した双生児被験者のリクルート作業は、東日本大震災等の影響で、東北地方や関東地方の被験者を収集することが困難であったが、今後当該地域の状況を十分に配慮した上で、追加要請を行うことを予定している。
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