研究課題/領域番号 |
22390363
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石垣 尚一 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40212865)
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研究分担者 |
矢谷 博文 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (80174530)
早川 和生 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70142594)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 顎口腔機能学 / 睡眠時ブラキシズム / 双生児研究 |
研究概要 |
睡眠時ブラキシズム(SB)は,近年,睡眠障害との関連から,全身の健康状態に及ぼす影響も注目されている.とくに歯科においては,SBが咬耗,歯や補綴装置の破壊,あるいは顎口腔機能の異常を引き起こすことが問題視されている.本研究の目的は,双生児研究法を用いることにより,SBの遺伝要因と環境要因との相対的な重要度を調査することである. 被験者は,ツインマザーズクラブ会員に郵送調査による聞き取り調査を行い,研究参加への承認が得られた84名(42 ペア,年齢の平均値 22.3± 6.8 歳を選択した.被験者の自宅にポータブル睡眠時筋活動自動解析装置を郵送し,自宅という普段の環境下で連続3日間,片側側頭筋の睡眠時筋電図活動(EMG活動)を測定した.遺伝と環境の解析方法には“OpenMx”による構造方程式モデリングに基づく量的遺伝分析を用いた.1時間当たりの睡眠時EMG活動の回数には,男女間に有意差を認めなかった(P=.261, Mann-Whitney test).1時間当たりのEMG活動回数を20回以上認めた被験者は,全体の8%であった.単変量遺伝分析(共分散構造分析およびモデルフィッティング)の結果,最適モデルは非相加的遺伝効果を仮定しないAEモデルであった.相加的遺伝効果および非共有環境効果は,各々42%,58%であった. SBに性差はないとの報告が過去にあるが,本研究においても睡眠時EMG活動に関して性差は認めなかった.現在,SBの病因が多因子性であるとの仮説が提唱される傾向にあり,その1つとして遺伝子がリスク要因であるとの報告がある.今回の結果でも相加的遺伝効果が42%と,遺伝子がSBの発現に影響を及ぼしている可能性があることが示唆された.睡眠時筋活動の測定と同時に,様々な性格,気質に関わる質問票に対する回答も得ているため,今後より詳細な分析を行いたい.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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