研究課題
1.三叉神経内の改良A型ボツリヌス毒素(BoNT/A)の軸索輸送BONT/Aは重鎖(Hc)と軽鎖(Lc)から構成されており、Hcがシナプス小胞内への取り込み時に働く。BoNT/A-Hcをピンポイントで蛍光標識するため、BoNT/A-HcのN-末端を蛍光標識した。生後7日目のラットから三叉神経節細胞を分離し、蛍光色素で標識したBoNT/A-Hcで10分間培養した後、BoNT/A-Hcの神経節細胞内への取り込みを観察した。その結果、蛍光色素単独を投与したものでは細胞内に色素が取り込まれなかったが、蛍光標識したBoNT/A-Hcは細胞内に取り込まれていた。また、三叉神経節細胞内へBoNT/Aが取り込まれる際のSV2 protein receptorの関与を確認するため、20μg/mlの濃度のSV2A、SV2Cの各抗体、Negative controlとしてIgGおよび同量のPBSを培養液中に添加した。30分および50分後に、蛍光標識したBoNT/Aの重鎖を培養液へ加えたところ、SV2抗体がレセプターを阻害し、BoNT/A-Hcの取り込みが抑制されたことが観察された。2.BoNT/Aによる三叉神経節におけるSNAP-25タンパクの切断BoNT/AとSNAP-25を共培養し、BoNT/AがSNAP-25を切断するのかをWestern blotにより観察するための準備を行っている。3.三叉神経障害性疼痛モデルにおける温熱刺激(疼痛刺激)に対するBoNT/A投与後の変化三叉神経障害性疼痛モデル作製後の疼痛反応、ならびにBoNT/A投与後の温熱刺激に対する鎮痛効果を観察するための準備を行っている。4.末梢神経障害性疼痛モデルの知覚神経節にBoNT/Aを直接投与することによる鎮痛反応BoNT/Aが知覚神経節で作用することを確認するため、後根神経節にBoNT/Aを直接投与するための準備を行っている。
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