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2010 年度 実績報告書

プラークエコシステムが齲蝕細菌遺伝子に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22390391
研究機関広島大学

研究代表者

香西 克之  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10178212)

研究分担者 吉村 剛  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50403530)
林 文子  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50325180)
キーワード齲蝕細菌 / ミュータンスレンサ球菌 / Automutanolvsin / ラット齲蝕実験モデル
研究概要

齲蝕予防を成功させるためには,リスクに応じて戦略を立てる必要があり、特に小児の高リスク者に対しては,的確なアプローチが求められる。そのため、高リスク者のS.mutansに高い病原性があれば、その対策を立てることがより重要となる。
今回の研究では,小児口腔内よりプラークを採取し、その菌の性状を検討した。まず、改良型MSB培地を用いてS.mutansの分離を行った。そして、得られた菌については、酸性の緩衝液中における菌の生存率を、菌の発光シグナルを計測するルシフェラーゼ法を用いて明らかにした。また、得られたプラークについては、含まれるS.mutansの比率について併せて測定した。その結果、S.mutansは対象患児の100%から検出され、菌の占有率は患児のdmft指数と正の相関関係がみられた。そして、S.mutansの生存率は酸性環境下で低下したが、その減少率とdmft指数との間に相関関係は認められなかった。以上の結果より、小児口腔内におけるS.mutansの菌量はその齲蝕リスクと強い関係があることが明らかとなったが、患児の齲蝕リスクと菌の耐酸性能の差との間には、あまり関係がみられないことが明らかとなった。今後は、耐酸性のみではなく、その他の病原性因子(菌体外多糖合成酵素(gtf)やペプチドグリカン分解酵素(Automutanolysin))の産生能などについても明らかにし、プラークエコシステム内におけるS.mutansの役割や、環境の変化に伴う病原性の変化について明らかにする予定である。
一方,ラット齲蝕実験モデルでのAm1の齲蝕抑制効果についての研究ではプラーク形成阻害の傾向が認められたが,まだ結論を出すには至っておらず今後の実験で確認する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 小児のデンタルプラークより検出されるS.mutaneの分布および性状の検討2010

    • 著者名/発表者名
      大原紫、吉村剛、香西克之
    • 学会等名
      平成22年度日本小児歯科学会秋季大会
    • 発表場所
      福島(郡山)
    • 年月日
      2010-12-02

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公開日: 2012-07-19  

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