研究課題/領域番号 |
22390403
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
安細 敏弘 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (80244789)
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研究分担者 |
粟野 秀慈 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (20301442)
邵 仁浩 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (10285463)
吉田 明弘 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (20364151)
稲永 清敏 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (90131903)
高田 豊 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40163208)
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キーワード | 口腔乾燥症 / 上部消化器疾患 / GERD / 唾液 / 口臭 |
研究概要 |
本研究は、口腔乾燥症および関連疾患と上部消化器疾患との間の関連性があるかどうかを検索することが目的である。H22年度は地域在住の比較的健康な高齢者624名(男性292名、女性332名)を対象とした調査データの解析を行った。GERDやNERDにおいて胸やけ症状がしばしばみられることから、胸やけの有無と口腔乾燥感との関連をみたところ、胸やけ症状は約20%(122名)の者に認められ、そのうち口腔乾燥感を有する者が17%、舌痛を有する者が4%、味覚異常感を有する者が1%、口臭を有する者が24%であった。男女別では、女性において胸やけ症状は20%認められ、そのうち口腔乾燥感を有する者は22%であった。舌痛を有する者は4%、味覚異常感を有する者は0%、口臭を有する者が26%であった。また男性では、胸やけ症状を有する者は19%認められ、そのうち口腔乾燥感を有する者は11%、舌痛は4%、味覚異常感は2%、口臭を有する者は21%であった。しかし、カイ二乗検定の結果、胸やけ症状と口腔乾燥症関連疾患との間に統計学的に有意な関連性には至らなかった。一方、女性において胸やけ症状と口腔乾燥感ないし口臭との間に一定の傾向がみられた。また胸やけ症状の有無と唾液分泌量(刺激時)との関連をみたところ、男性では胸やけ症状を有する者でやや高値を示し、女性では胸やけ症状を有する者でやや低値と逆の傾向を示したが、両者とも有意差は認められなかった。今後、具体的な疾患名との関連性や付属病院における患者層を対象とした調査を行い、分析していく予定である。
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