口腔乾燥症関連疾患と上部消化器疾患の関連性および発症予知・予後予測法に関する研究

2012 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 22390403
• 研究機関: 九州歯科大学
• 研究代表者: 安細 敏弘 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80244789)
• 研究分担者: 邵 仁浩 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (10285463) ; 粟野 秀慈 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (20301442) ; 吉田 明弘 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (20364151) ; 高田 豊 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40163208) ; 園木 一男 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (50316155) ; 中道 郁夫 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (60419570) ; 稲永 清敏 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (90131903) ; 竹原 直道 九州歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (00038879)
• 研究期間 (年度): 2010-04-01 – 2013-03-31
• キーワード: 口腔乾燥症 / 上部消化器疾患 / GERD / 唾液

研究概要

本研究は、口腔乾燥症および関連疾患と上部消化器疾患との間の関連性があるかどうかを検索することが目的である。H24年度は市内シニアカレッジに在籍する高齢者とスタッフ72名（男性34名、女性38名、平均年齢71.9歳、41歳～87歳）を対象に胸やけ症状など上部消化器症状に関する15項目ならびに口腔乾燥感および関連する自覚症状を問う5項目から構成された自記式質問紙を用いた調査を行った。その結果、男性の53％、女性の42％が「まれに」以上「しばしば」以下の口腔乾燥感を自覚していた。男性の12％、女性の19％が舌痛を、また男性の18％、女性の19％が何らかの味覚異常感を有していた。70歳以上の高齢者の4割に胸やけや逆流症状などの上部消化器における自覚症状を有していた。そのうち、口腔乾燥感は63％、舌痛は23％、味覚異常感は25％の者に認められた。口腔乾燥感ならびに舌痛、味覚異常感と関連が深かった上部消化器の自覚症状としては、「思わず手のひらで胸をこする」（r = 0.3）、「食後の胸やけ」（r = 0.27）、「のどのヒリヒリ」（r = 0.24）、「苦い水があがってくる」（r = 0.3）、「前屈みをすると胸やけ」（r = 0.26）などであった（rはスペアマンの相関係数を示す）。以上のことから、上部消化器疾患を有する者の4人に3人の割合で口腔乾燥感、また4人に1人の割合で関連疾患である舌痛や味覚異常感を有することが示唆された。今後さらに対象者を増やして検討していく予定である。

現在までの達成度 (区分)

理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] Salivary levels of cortisol and chromogranin A in patients with burning mouth syndrom (2013)
  • 著者名/発表者名: Shigeyama-Haruna, C. et al.
  • 雑誌名: Open J Stomatology 巻: 3 ページ: 39-43
  • DOI: 10.4236/oist.2013.31008
  • 査読あり
• [雑誌論文] 虚弱の視点からみたドライマウス (2012)
  • 著者名/発表者名: 安細敏弘
  • 雑誌名: 8020会誌 巻: 11 ページ: 99-103
• [学会発表] 咀嚼・嚥下からみた介護予防
  • 著者名/発表者名: 安細敏弘
  • 学会等名: 第11回日本健康・栄養システム学会
  • 発表場所: 九州共立大学
  • 招待講演
• [図書] Oral Health Care (2012)
  • 著者名/発表者名: Ansai, T. et al.
  • 総ページ数: 372
  • 出版者: In Tech
• [備考] 九州歯科大学地域健康開発歯学分野
  • URL: http://www2.kyu-dent.ac.jp/dept/oral-health