研究分担者 |
小山田 信子 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40250807)
柳井 晴夫 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (60010055)
西川 浩昭 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (30208160)
木村 拓也 長崎大学, アドミッションセンター, 准教授 (40452304)
西郡 大 佐賀大学, アドミッションセンター, 准教授 (30542328)
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研究概要 |
医療の高度化に伴い,看護系専門職には理系・文系の双方の適性と高度な知識が必要となるが,最近,急速に拡大している看護系大学の入試形態は文系・理系が錯綜し,複雑な様相を呈している.その結果,看護系専門職を志す高校生は進路選択の上で難しい判断を迫られている.本研究では,現状の教育制度の下で,看護系大学のための入試戦略モデルの構築を試みることを目的としている. 平成23年度には,大学調査プロセスにおける質問紙調査を前倒しですすめることにより,本調査のプロセスに乗せることができた.すでに1,000名の協力を得て,分析に十分な数のデータを得ている.平成22年度に実施した予備調査のデータと合わせ,大学調査は当初計画以上に早い進行状況となっている.海外調査も順調に進行し,平成22年度の米国,台湾調査に加えて,平成23年度はドイツの看護教育とその入学者選抜についての調査を行い,資料を入手した. これまでの研究成果については,日本教育心理学会でポスターセッションの発表を行なった.日本看護学教育学会第21回学術集会では口演形式の研究発表を行うとともに,交流セッションを企画して本研究の中心課題である入試の問題について議論を繰り広げたところ,100名を超える参加者が得られた.非常に多くの関係者の関心を引くテーマであることが改めて確認された.さらに東北大学高等教育開発推進センター紀要に予備調査の分析結果を発表した. 一方,東日本大震災の影響もあり,高校調査は着手するに至っていない.来年度以降,残る3年間の研究課題としたい.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
昨年3月に発生した東日本大震災の影響もあり,高校調査が遅れ気味である一方で,大学調査が計画以上に早く進行している.背景として,看護学教育を専門家の間で本研究の重要性を感じさせる状況があるものと思われる.総合すると,当初予定していた以上の成果を上げている.
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今後の研究の推進方策 |
研究遂行の順序については,完全に当初の計画に沿って進んでいるとは言えない部分もあるが,研究の遂行順序を変えるだけで当初に計画した内容は残りの3年間でカバー出来る予定である.さらに,当初、想定していなかった文献資料も入手することができたので,費用と時間が許す限りは文献調査も続けていく予定である.
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