研究課題/領域番号 |
22390412
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
土江田 奈留美 上智大学, 公私立大学の部局等, 助教 (60334108)
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研究分担者 |
水野 克己 昭和大学, 医学部, 准教授 (80241032)
西島 希美 上智大学, 公私立大学の部局等, 助手 (20601678)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 母乳育児支援 / 哺乳行動 / 吸啜圧 / 早期新生児 / 哺乳行動アセスメントツール |
研究概要 |
母乳育児推進のためには、乳房の状態と共に、児の吸着や吸啜および適量な母乳の飲み取りをアセスメントできる客観的な指標をもとに、一貫した支援を行なっていく必要がある。そして、近年、児の哺乳行動の研究において、乳房から乳汁を哺乳するためには、咀嚼筋の運動により生じる陰圧、つまり吸啜圧が重要であることがわかってきた。 そこで、本研究の目的は、早期新生児において分娩直後から生後5日までの哺乳中の吸啜圧を測定し、経時的な吸啜圧の変化を分析することにより早期新生児の哺乳行動の発達過程を明らかにすることである。さらに、すでに開発している哺乳行動アセスメントツール(以下、BBAツール)を用いた哺乳行動の発達との関連を分析し、BBAツールの授乳の評価指標としての妥当性を検討した。 研究方法は、正常な妊娠、分娩期を経ており、研究内容について理解し、参加への同意を確認できた29組の母児を対象に、分娩直後1時間以内、生後3日目、生後5日目の3回にわたり授乳中の吸啜圧の測定および、BBAツールでの授乳の評価を行った。なお、吸啜圧の測定にはADInstruments社のPowerLab4/26を用いた。 吸啜圧の経日的変化は、分娩直後1時間以内で-139.8±79.7mmHg、生後3日で-140.2±91.5mmHg、生後5日で-146.7±70.6mmHgであり、統計的に経日的差は認められなかった。しかし、圧波形については新生児の吸啜圧で特徴的な持続的陰圧(hold pressure)は出生直後ではほとんど認められないが、出生後2日目以降から見られるようになっていた。これは新生児が、口腔内で乳頭を吸着できるという哺乳行動の発達を示しているものと考えられる。また、この持続的陰圧が確認された児の授乳では、BBAツールの得点も高い傾向があった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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