研究課題/領域番号 |
22390418
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
山口 三重子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (90279018)
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研究分担者 |
齋藤 信也 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (10335599)
清水 ミシェル 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (60280195)
横野 恵 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授 (80339663)
竹倉 晶子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助教 (20461337)
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キーワード | 看護倫理学 / 重症障害 / 新生児 / 治療選択 / 解決システム |
研究概要 |
1.日本版医療倫理コンサルテーションガイドとしての教材開発 今年度は医療倫理ナショナルセンター(米国、退役軍人健康庁)が作成した"Ethics Consultation-Responding to Ethics in Health Care&DVD"の翻訳をもとに日本語字幕スパー付きDVDの編集と日英スクリプトの冊子を作製した。それらの教材を用いて日本生命倫理学会年次大会にて倫理コンサルテーションプロセスについてワークショップを行った。今後、日本版倫理コンサルテーションの学習教材となり得るように、また倫理コンサルテーションのカリキュラム開発に向けて、参加者とのディスカッションから多くの示唆を得た。 2.新生児医療における倫理的諸問題及び解決システムに関する海外調査(英国) Bangor大学小児看護学教授、発達障害・倫理学教授、小児看護学ホスピスケア担当教員から英国における重症障害新生児の出生後の治療、サポート、法律に関する情報を得た。Stafford Hospital所属のアドバンスド小児プラクティショナーからは小児医療の現状について、Alder Hey Hospitalにて小児神経内科医、小児看護師、事務局長から治療に関するガイドライン等の情報を得た。Children's Commissioner(NHS)からThe Liverpool Integrated Children's Pathwayに関して、作成からその活用までを事例とデータから報告があり、パスウェイを用いることによって入院回数が減少し、入院期間も短縮したこと、また医療費も削減することができたことなどの情報を得た。在宅での継続的な医療提供と健康管理の在り方について示唆を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画通りにデータ及び情報は得られているが、それらの分析が遅れている。海外での情報収集が多いのでそれらを翻訳することに時間がかかっていることも原因の一つである。
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今後の研究の推進方策 |
得られたデータ及び情報の分析を引き続き行うこと、特に、わが国では生死をめぐる問題に対して法制化という形でのルール整備はほとんど行われてこなかったが、英米での終末期医療・代理決定に関する判例や公的ルールの分析を行い、わが国で集積した事例の中で法的問題が見出される事例を分析するための指標を見出すことを平成24年度は行う。研究計画の変更及び問題点はなし。
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