研究課題/領域番号 |
22390419
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研究機関 | 日本赤十字九州国際看護大学 |
研究代表者 |
本田 多美枝 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (40352348)
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研究分担者 |
濱田 悦子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (10208580)
佐々木 幾美 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (90257270)
唐澤 由美子 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (40277893)
石塚 敏子 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助教 (80339944)
小手川 良江 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 助教 (90341544)
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キーワード | 反省的実践 / リフレクション / モデル化 |
研究概要 |
本研究は<看護における反省的実践モデルの構築>を目指し、本年度は以下の3点に取り組んだ。 1.文献検討 国内外の文献を収集し、反省的実践の定義やリフレクションのタイプ、リフレクションが起こる文脈とその進展に影響する要因などについて研究者間で検討を重ねた。 2.ベテランナースを対象とした継続的インタビュー ベテランナースの反省的実践の特徴を明らかにするために、一般病院に勤務する5年目以上の看護師8名を対象に、月1回程度の割合で3-4ケ月間の継続的なインタビューを実施した。調査期間は2011年4月~11月、一人あたりのインタビュー回数は2~4回(のべ24回)であった。インタビュー内容は逐語録にし、研究者間で繰り返し検討を行った。反省的実践の特徴を捉えるために、ベテランナースが何を気がかりと捉えているのか、気がかりとなった状況にどのように取り組んでいるのか、思考や感情、行動に着目して、そのプロセスを描けるように分析を行った。また、取り組みの結果、対象者や看護師自身にどのような変化が起こったのか、変化に影響した要因などについても分析を行った。 3.研究成果の中間報告 22年度に実施したベテランナース4名への継続的インタビューの分析結果を中間報告としてまとめ、第31回日本看護科学学会にて発表した。現在、全事例のデータを比較検討し、分析を積み重ねているところである。今後はその成果を、ベテランナースの反省的実践の特徴として描き出すとともに、文献検討で得た知見とあわせて、反省的実践モデルの構築を目指す予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的である<反省的実践モデルの構築>に向けて、文献検討、ベテランナースへの継続的インタビューによる反省的実践の実態の記述、その成果の中間報告を行っており、おおむね順調に進展しているものと評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
24年度は、全事例のインタビューデータについて継続的比較分析を行い、その成果をまとめ、学会にて発表する予定である。また、最終目的であるモデルの構築に向けて、文献との統合により試案を作成すると共に、多様な立場にある看護職(看護師、看護教師、継続教育に携わっている看護師、看護管理者など)およびインタビュー対象者への聞き取り調査によって、モデルの妥当性について検討する予定である。研究の成果については論文としてまとめ報告する。
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