研究課題
本研究の長期的目標は、移植後のセルフケアの継続と移植を受けた子どもの自律的な生き方の獲得である。献腎移植および心臓移植を受けて成人したレシピエントと家族を対象に、臓器移植を経て成人するまでの体験、および移植から成人するまでの医療者の支援の現状とニーズを調査し、その結果と海外の経験等に学び、臓器移植を受ける子どもと家族が主体的に移植に関する意思決定をし、移植後も自律的に生活できるための支援を検討した。脳死臓器移植を受けた本人と家族へのインタビューデータの分析から、移植の意志決定も含め、移植を受ける前、渡航移植、移植後の学校生活、社会生活についての経験を明らかにした。また、移植医療に携わる医師、看護師、移植コーディネーターへのインタビューの分析から、移植の決断、移植医療に関する理解、待機中、移植後の入院中、外来通院中についての長期的かつ包括的な支援の実際、おおび支援の意図、課題を明らかにした。これらの分析結果を統合し、「脳死臓器移植を受ける子どもと家族の看護のためのガイドライン」を作成している。現在は、ガイドラインの骨子が構成された段階であり、今後は具体的内容をまとめ完成となる。本ガイドラインは、移植医療を受けた本人と家族、さらに移植医療に携わる医療者の経験に基づくものであり、看護実践への活用性は高いことが期待される。脳死臓器移植を受ける子どもと家族の看護のために、移植医療施設での実践を通して検証し、普及していく。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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