研究課題
基盤研究(B)
在宅虚弱高齢者の活動性の低下に伴う健康問題に対応するためには、高齢者の生活全般に関わる包括的な支援が必要である。本研究では、在宅虚弱高齢者の健康問題の悪化予防に対応できる学際的予防訪問プログラムを作成し、その効果を検証し、さらにそのガイドラインの作成を行った上で標準化を図ることを目的としている。平成22年度の研究目的は、保健医療福祉職が提供する予防訪問プログラム内容を確定することである。研究方法としては第一に、過去の研究実績、文献検討や実践者の意見をもとに、予防訪問プログラムの試案を作成した。第二には、そのプログラムに基づいて虚弱高齢者5例に試行的に研究者が訪問し、プログラム内容を決定した。なお、本研究では在宅虚弱高齢者を介護保険制度における要支援高齢者と操作的に定義した。プログラム内容は、ICF(国際生活機能分類)をもとに、(1)身体機能、(2)精神機能、(3)活動、(4)参加の4側面から高齢者の生活について、構成的な設問により、アセスメントを実施するものである。また、それらのアセスメント内容から虚弱高齢者に頻繁にみられる支援課題の判断を比較的簡便に導きだすことのできる構成化したシートを作成した。研究者らが高齢者5名(要支援2:3名、要支援1:2名、女性:5名、年齢:76~87歳)に対して、実際に訪問を行った。その結果、試案として作成した予防訪問プログラムは、項目等の表現に若干の修正が必要であったが、おおよそ活用可能なものであると考えられ、次年度以降、無作為化比較試験により、その効果を検証する予定である。
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