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2011 年度 実績報告書

アクションリサーチによる在宅緩和ケア拠点の形成とその活動評価

研究課題

研究課題/領域番号 22390449
研究機関杏林大学

研究代表者

大金 ひろみ  杏林大学, 保健学部, 准教授 (60305696)

キーワード在宅ホスピス / 緩和ケア / アクションリサーチ / 住民参加 / がん / がん患者 / 地域ケア
研究概要

今年度の課題は、1)在宅緩和ケア拠点におけるサービスとケアチームの相談・調整、2)情報提供と教育、3)看取りのためのネットワークシステムとこれらの3つのシステムを動かす振り返りのシステムについて、立案したアクションプランの実践を行うことであった。このなかで専門職の地域住民へのかかわりのあり方、在宅ホスピス緩和ケア拠点の形成に関わる地域住民や専門職の気づきを共有する場づくりという点に着目して進めていった。しかしながら、当初の研究フィールドである東京都墨田地域においては地域住民の活動メンバーを増やしていくことが難しく、専門職中心の活動にならざるを得なかった。このため、地域ケアのネットワークが比較的整備されている多摩地域を新たな研究フィールドとして加え、これらの点について検討することとした。その結果、2)地域で末期がん患者をケアすることについて、地域住民を含めたワークショップを開催し、本音で語り合うこと、大丈夫と思えること、生きた情報の収集・整理という思いのモデルのテーマが見いだされた。2)アクションリサーチによるワークショップによって地域住民が専門職の役割を知る貴重な機会となること、専門職の役割について他の専門職や地域住民へ伝える方法論として有効であること、専門職の役割がより相対化されて地域住民にも専門職にも理解しやすくなること等が明らかとなった。また、3)ワークショップをスムースに展開させ、地域における在宅緩和ケアの活動の促進につながるための場づくりのリーダーの重要性等が示唆された。今後の課題として、専門職が中心となる活動において、本研究でのワークショップのような思いの共有の場を整えること、そのような場で用いられるフレームワークのあり方が見いだされた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者の所属先変更により研究フィールドへのアクセスに物理的な時間を要するようになったこと、昨年度の課題として見いだされた東京都墨田地域における専門職と地域住民との連携による在宅ホスピス緩和ケアの活動のあり方についてアクションリサーチによるワークショップ等を開催し、気づきを取り出すという点が充分でなかったため。

今後の研究の推進方策

当初の研究フィールドである墨田地域において、地域住民の活動メンバーを増やすことの難しさがあった。この課題は多摩地域でも同様にあると考えられることから、在宅ホスピス緩和ケアにおける住民参加型アクションリサーチの共通課題としてとらえ、専門職と地域住民との関わりのあり方についての方法論のなかで検討していく必要がある。

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公開日: 2013-06-26  

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