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2012 年度 実績報告書

地域間競争下のEU都市観光化へのエスニック集団の対応-アジア系外国人の適応と戦略

研究課題

研究課題/領域番号 22401004
応募区分海外学術
研究機関東京学芸大学

研究代表者

加賀美 雅弘  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60185709)

研究分担者 山下 清海  筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (00166662)
矢ケ崎 典隆  日本大学, 文理学部, 教授 (30166475)
大島 規江  茨城大学, 教育学部, 准教授 (90420661)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードエスニック景観 / エスニックタウン / エスニックビジネス / EU / アジア系外国人 / チャイナタウン
研究概要

EUによる地域統合が進行しつつあるヨーロッパにおいて,特に大都市で近年急増している東・東南アジア出身の労働者の集住地区と,彼らが積極的に展開する商業ビジネスを研究対象にして,いかなる戦略を用いた居住がなされているかを検討した。具体的には,ウィーン,パリ,ロンドン,アムステルダムを主要な対象地域として選定し,中国,タイ,ベトナム出身者にしぼり,土地利用調査および聞き取り調査を実施した。なお,4名の研究者がそれぞれの都市を分担しつつ,複数の外国人集団を対象にした調査を行った。
調査の結果として,以下3点が明らかになった。①アジア系外国人の集住が,西南アジアやインド,北アフリカ出身の外国人集住地区にきわめて近接して起こっているケースが多く,外国人相互の情報交換やマーケットでの共存がなされている,②料理店などヨーロッパの住民・観光客を対象にしたビジネスが積極的に行われており,アジアの文化やイメージなどヨーロッパにおけるアジアに向けられたまなざしに対応して料理や商品の販売,イベントの開催などがなされており,必ずしも自身の出身地の文化を商品化しているわけではない,③市当局をはじめ,EUが実施する都市再生プログラムにおいて,外国人集住地区における住宅の整備と商業活動の推進がなされているなかで,アジア系外国人が当該の事業地区に進出しつつ一定の利益をあげている。
以上の結果から,ヨーロッパにおけるアジア系外国人の適応と戦略として,以下の点をあげることができる。①居住地選択およびビジネスの展開における多様な外国人相互の情報交換と協力,②アジアのエキゾチックな文化の商品化,③都市整備などの公共事業対象地区への進出とそれに伴う利益の獲得。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] アメリカの地理学2012

    • 著者名/発表者名
      矢ケ崎典隆
    • 雑誌名

      地学雑誌

      巻: 121巻 ページ: 771-786

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 旧東ドイツ地域の中小都市デーベルンにおける市街地整備2012

    • 著者名/発表者名
      加賀美雅弘
    • 雑誌名

      東京学芸大学紀要人文社会科学系II

      巻: 64 ページ: 25-45

  • [雑誌論文] 浙江省温州市近郊青田県の僑郷としての変容-日本老華僑の僑郷からヨーロッパ新華僑の僑郷へ2012

    • 著者名/発表者名
      山下清海
    • 雑誌名

      地理空間

      巻: 5(1) ページ: 1-26

    • 査読あり
  • [学会発表] ドイツ・フォークトラント地方の野外博物館と地域再生

    • 著者名/発表者名
      加賀美雅弘
    • 学会等名
      2012年度日本地理教育学会大会
    • 発表場所
      麗澤大学(千葉県)
  • [学会発表] エスニック集団に着目したEU地誌の可能性―ロマをめぐる課題からの考察

    • 著者名/発表者名
      加賀美雅弘
    • 学会等名
      2012年人文地理学会大会
    • 発表場所
      立命館大学(京都府)
    • 招待講演
  • [学会発表] ヨーロッパにおける新華僑のホスト社会への適応様式

    • 著者名/発表者名
      山下清海
    • 学会等名
      人文地理学会例会
    • 発表場所
      奈良教育大学(奈良県)
  • [学会発表] Asian migration in the global geographic context

    • 著者名/発表者名
      矢ケ崎典隆
    • 学会等名
      7th China-Japan-Korea Joint Conference on Geography
    • 発表場所
      東北師範大学(中国・長春市)
    • 招待講演
  • [学会発表] 前適応概念を用いたドイツ人のアナハイム植民事業の再検討

    • 著者名/発表者名
      矢ケ崎典隆
    • 学会等名
      日本地理学会秋季学術大会
    • 発表場所
      神戸大学(兵庫県)
  • [図書] オーストリアの風景2013

    • 著者名/発表者名
      浮田典良
    • 総ページ数
      170
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
  • [図書] 日本の地誌2 日本総論II(人文・社会編)(第II刷 追補版)2013

    • 著者名/発表者名
      山本正三
    • 総ページ数
      600
    • 出版者
      朝倉書店
  • [図書] 拡大EUとニューリージョン2012

    • 著者名/発表者名
      小林浩二
    • 総ページ数
      316
    • 出版者
      原書房

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公開日: 2014-07-24  

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