本年度は本研究の最終年度にあたるため,これまでの研究成果を取りまとめを行った。ルーマニア,スロベニア,ブルガリアの社会体制の変革とヒツジの移牧の変貌は,地域性を有することと,国の事情が大きく寄与していることがわかり、各国を対比しつつ東欧南部のまとめをおこなう。結果の発表は次の様に行った。2012年8月ケルン大学でのIGU(国際地理学連合)で,森,漆原,Dan BALTEANUの三名で発表を行った。吉野(代表者)はヒツジの移牧の原点であるピレネーバスク地方を訪ね,牧童から聞き取りを行った。2012年10月には神戸大学で実施される日本地理学会で口頭発表を行い、吉野和子,森和紀,清水善和,羽田麻美が各人の調査結果について発表を行った。2012年12月16日にはルーマニアとスロベニアから共同研究者を招聘し、法政大学で国際シンポジウム”Change of Sheep Transhumance in South of East Europe”を行った。また、印刷物として、Romanian Academyへ4編の論文投稿と英文報告書を1冊作成した。英文報告書は海外から様々な意見を問うため、各国の研究者、大使館へ送付した。
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