インド系・華人系双方のディアスポラそれぞれにおける民族宗教の維持と変容の問題を追求したプロジェクトである。インド人ディアスポラについては世界に拡散するタミル系のヒンドゥー教徒の寺院をめぐる宗教実践を中心に、華人系ディアスポラに関しては東南アジアに展開する道教寺廟と年祭(特に九皇大帝を祀る九皇會)を軸に取材・調査を行った。 移民先の諸条件や諸制約に沿ってその土地ごとの改変を余儀なくされつつも維持されている民族宗教について、変化する要素と不変の要素とを同定し、ディアスポラにおいて民族宗教が有する意義、役割。機能などを考察した。成果を多くの論文や著書に結実させ刊行した。
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